2008/05/30

インプロヴィゼイションの練習方法 ・ その2

Posted in テクニック tagged , @ 9:17 pm by Yuki

先日のインプロヴィゼイションの練習方法 ・ その1に続いて、今日もインプロヴィゼイション (アドリブ / 即興) をマンネリ化させないための練習方法を紹介したいと思います。

これは私がピアノでのインプロヴィゼイションを練習する時によく使う方法です。ブルース・ピアノを学び始めたばかりの人のインプロヴィゼイションは、トニック (=主音。キーがCの曲だとドの音。) から始まって、ブルース・スケールを弾いて、またトニックに戻って終わり、ということが非常に多いです。ハーモニカの場合はピアノとは少し違いますが、4穴ドロー・ベンド、または5穴ドローから始まって、2穴ドローに落ち着いて終わり、などというパターンでインプロヴィゼイションがマンネリ化されることが多いと思います。
こうしたパターン化されたソロを避けるためにはどうしたらよいのでしょうか?答えは簡単、普段始めない音からインプロヴィゼイションを始めるのです!そうすることによって、新しいメロディーを作り出すことを余儀なくされるのであります。ちょっと冒険をして、普段とは違うソロを演奏する練習をしてみましょう!

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2008/05/29

インプロヴィゼイションの練習方法 ・ その1

Posted in テクニック tagged , , @ 6:50 pm by Yuki

ブルースの演奏に欠かせないのが、インプロヴィゼイション (アドリブ / 即興演奏)。毎回同じことを繰り返す人も中にはいますが、私はブルースの醍醐味はその即興性にあると思います。でもインプロヴィゼイションを上手くするのって難しいですよね。「今日はいつもと違ったソロを演奏しよう!」 と心に決めて挑んでも、実際に演奏してみると代わり映えのしないソロばかり、、、というのを経験したことがある人は少なくないはずです。今日は、マンネリ化しがちなインプロヴィゼイションを改善するための練習方法を紹介したいと思います。

まず、練習する前に、避ける穴をひとつ決めます。2穴ドローを避けるとか、3穴ブロウを避けるなどと自分の中で決めてから、その穴を使わずにインプロヴィゼイションを始めるのです。そうすると、いつものパターンを繰り返すことができなくなるので、新しい動きを見つけて行かなくてはならなくなります。慣れてきたら、避ける穴を2つに増やして練習します。これは、先日参加したデニス・グルンリング (Dennis Gruenling) のブルースハープ・ワークショップで学んだ練習法です (>Dennis Gruenling)。想像するよりも難しくて、とてもよい練習になります。

2008/05/19

Dennis Gruenling

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , @ 2:50 pm by Yuki

明日から、私のハープ・ヒーロー、デニス・グルンリング (Dennis Gruenling) のワークショップに参加しに行ってきます。デニスは、現在活躍しているブルース・ハープ・プレイヤーの中では、キム・ウィルソン (Kim Wilson) と並んで一番好きなハーピストです。

思えば去年の夏、イギリスのブルース・フェスティバルで演奏したデニスを見て、私はブルースハープに真剣に取り組むことを決意したのでありました。それまでももちろんハーモニカは好きだったのですが、何しろ難しいので、練習しては壁にぶちあたってギブアップして、あきらめきれずにまた練習してギブアップして、、、を繰り返していたのです。しかし、この日デニスを見て以来、「かっこよくハープが吹きたい!練習して絶対にうまくなってやる!」 と心に決めたのであります。

上の映像は、去年私が観たライブの一部。バンドは The Michael Roach Band 、ゲスト・ギターは、元ホワイトスネイク (Whitesnake) のバーニー・マースデン (Bernie Marsden) です。バーニーはちょっと弾きすぎ?という気もしますが、デニスは死ぬほどかっこいい。分厚く暗い音色、間の取り方、存在感、、、どれをとってもかっこいいです。

デニスのCDやライブの情報は、こちらから。MySpace では音楽もたくさん聴けます (どちらのページも開くと音が出ます)。
>dennisgruenling.com
>MySpace – Dennis Gruenling

2008/05/18

Livin’ a Lie – Sugar Ray Norcia

Posted in CD tagged , @ 9:50 pm by Yuki

現役で活躍するブルース・ハープ・プレイヤー、シュガー・レイ・ノーシア (Sugar Ray Norcia)。今日は、2005年にリリースされた彼のアルバム、”Hands Across the Table” から “Livin a Lie” という曲について書きたいと思います。大好きで大好きで、しょうがない曲です。「モダン・ブルースハープ・プレイヤーの好きな曲トップ5を挙げて」 と言われたら (そんなマニアックなことを聞く人はめったにいませんが)、絶対にこの曲が入ります。聴くたびに、胸が熱くなって、鳥肌が立って、泣きそうな気分になります。というか、今日はこのブログを書くために聴き直していて、泣いてしまいました。

歌詞は、「俺の彼女は浮気をしていて、いつも俺のことを傷つける。俺は自分に嘘ついて、偽りの生活を送ってるんだ」 というような感じで (直訳ではありません。)、音楽によってはかなり暗くみじめになりそうなのですが、シュガー・レイの演奏は、熱い熱い愛の讃歌に聴こえます。「だまされてるってわかってる。こんなのが嘘の生活だってのもわかってる。でも、しょうがねえよなあ。彼女が好きでたまんねえんだ」 という思いが、彼の演奏から伝わってくるようです。そこには、圧倒的なものに対する心地よい降服があるような気がします。

アルバムの中には、好きな曲もあまり好きではない曲もあるのですが、この “Livin’ a Lie” が入っているというだけで、私の中ではかなり高位置なアルバムとなっています。

シュガー・レイは、先日紹介した、ビッグ・ウォルター・ホートンのアルバム、”Little Boy Blue” にもヴォーカルで参加しています (>Little Boy Blue – Big Walter Horton)。今日、このブログを書くために “Hands Across the Table” のCDの解説を読んでいたら、ピアニストの名前が Little Anthony Geraci と紹介されていました。これはひょっとして、ビッグ・ウォルターの “Little Boy Blue” でオーティス・スパン (Otis Spann) みたいなピアノを弾いていた Little Anthony という人では?と思って調べてみたら、やっぱりそうでした。気づくの遅すぎ (恥)。ピアニストとして、こういうことを知らないというのはいけませんね。反省です。もうちょっとちゃんと勉強しよう。

熱い息で演奏する

Posted in テクニック, 音色 tagged @ 11:47 am by Yuki

良い音色を作るためには、身体をリラックスさせて音を身体に共鳴させることが大切である、ということは先に書きましたが (>リラックス!)、今回はそれに続いて、口の中を開く行為について書きたいと思います。

口の中は大きく開けるようにします。どちらかというと、「フー」 と言うよりは 「ホー」 と言う感じに近い口の形です。手のひらを口の前に当てて (ハーモニカなしで) 息を吹き出してみて、冷たい息ではなくて、暖かい息が出ているかどうか確かめてみてください。熱いラーメンをふーふーする時の感じではなくて、熱いじゃがいもを口に入れた時に、「ほっほっほっ」 となる感じです。又は、口を閉じたままあくびをする感じ。そうすると、口の奥が広がる感じがしますよね。その場所を開けると、良い音が出やすくなります。ハーモニカは、熱い息で演奏するのです。この口の奥の形は、息を吐く時だけではなく、吸う時も、ベンドノートの時も保っておくようにします。実際、口の奥を開けたままベンドの練習をすると、「口先を使ってベンドする」 という事態を避けることができるので (ベンドは喉でするものであって、口でするものではありません)、一石二鳥です。熱い息と熱い心で、ハーモニカを演奏しましょう。

リラックス!

Posted in テクニック, 音色 tagged @ 11:34 am by Yuki

ハーモニカの演奏でいちばん大切なものは 「音色」 である、と先日のエントリーで書きましたが (>Little Boy Blue – Big Walter Horton)、じゃあどうやったら良い音色が出るようになるのかというと、、、それは非常に難しい問題であります。

基本中の基本は、「力を抜いて、リラックスすること」。良い音を出すための要因は色々とありますが、これなしには始まりません。ハーモニカ奏者にとって、身体はギターのボディのような存在です。ハーモニカは、身体に共鳴させて鳴らす楽器なのです。どんなに高価で素晴らしい名器でも、身体を使わなければ、良い音は鳴りません。身体をできるだけリラックスさせて、音が共鳴する場所を作ってやらなくてはなりません。かちんこちんに固まった身体では、音が硬くなったり、音程が下がったりしてしまいます。人によって色々ですが、ハーモニカ・プレイヤーは、肩、胸、首、腹、背中、舌などに力が入ることが多いようです。ベンドノートになると、ぐっと力が入ってしまう人も多いです。私は始めの頃は、首筋がこったり、ベンドの時に胃のあたりが緊張したりしました。でも、きちんと考えながら練習していると、力が入らないのがだんだん自然になってきます。

これは私の本業であるピアノについても思うことですが、楽器を演奏するにあたって 「力を抜く」 という行為は、意識しないとできるようにはなりません。よほどの天才か、物心つく前に良い先生に教えられた人でない限り、努力なしでいつか自然にできるようなものではないのです。「どこかに力が入っていないか」 ということを常に確かめながら、「力を抜こう、力を抜こう」 と毎日自分に言い聞かせて練習して、やっとそれが自然な行為となって行くのです。

ハーモニカの音色は、演奏する人によって異なります。それは身体に共鳴させて鳴らすものだからです。ヴォーカリストにそれぞれの声があるように、ハーモニカにも人それぞれの音色というものがあります。あなただけにしか出せない最高の音色をめざして、がんばりましょう。

2008/05/15

Little Boy Blue – Big Walter Horton

Posted in CD tagged @ 8:00 am by Yuki

ハーモニカの演奏でいちばん大切なものは何かと聞かれたら、私はたぶん、「音色」 と答えるだろうと思います。ハーモニカは誰が吹いても一応音は出ますが、良い音色をものにして演奏するのは本当に大変。かなり注意して練習しないと、ボブ・ディラン (Bob Dylan) みたいな薄っぺら~い音になってしまいます (まあ、あれはあれで一つのスタイルだとは思いますが)。 ボブ・ディランのコピーをしたい人は別として、ハーモニカ・プレイヤー達が目指すのは、ボブ・ディラン的音色とは正反対の音色です。色々なハープ・プレイヤーの演奏を聴きこんでいくと、音色を聞いただけで、誰が演奏しているのかすぐにわかるようになります。他の楽器も人によっての音色というのは当然ありますが、ハーモニカはヴォーカリストのように身体に共鳴させて演奏する楽器なので、個人によっての音色の違いがより一層明らかになります。
もちろん、演奏の決め手となるのは音色だけではありませんが、良い音色なしには何も始まりません。大したことのない音色で吹きまくる早いフレーズよりも、素晴らしい音色で吹くたった一音のロングトーンの方がより効果があるし、そういう演奏は私の目指すところでもあります。初めに音色ありき。

さて、本題のビッグ・ウォルター・ホートン (Big Walter Horton) ですが、この人の音色はすごいです。厚く太く暗い音色から、リトル・ウォルター (Little Walter) のような明るいホーンのような音色、パーカッシヴな音色まで、本当に多彩。同じ音を何度も繰り返しても、一音一音の音色が違う。同じフレーズを繰り返しても、そのたびに音色が変わる。

このアルバムは1980年のライヴ録音。現在発売されているビッグ・ウォルターのCDの中では、最高の演奏のひとつだと思います。、ひとつのフレーズを少しずつ変えて作り上げていくインプロヴィゼイション (即興) の仕方もさすがです。私の理想にすごく近い。特にそれが顕著なのが、”Two Old Maids” のソロ。このインプロヴィゼイションは、いつ聴いても感動します。それから、”What’s on Your Worried Mind” のソロにおける、間の取り方も最高。ブルースはやっぱり、「間」 があってこその音楽だと思います。

バンドの演奏も良くて、このアルバムの曲はどれも大好きです。ギターのロニー・アール (Ronnie Earl) はすごく味のある演奏をしていてかっこいい。ピアノのリトル・アンソニー (Little Anthony) という人は私は知らなかったのですが、もろオーティス・スパン (Otin Spann) みたいな演奏をしています。初めてこのCDを聴いた時は、1980年の録音だとは知らなくて、「このピアノは絶対にオーティスだ!」 と思ったほどです。