2008/05/15

Little Boy Blue – Big Walter Horton

Posted in CD tagged @ 8:00 am by Yuki

ハーモニカの演奏でいちばん大切なものは何かと聞かれたら、私はたぶん、「音色」 と答えるだろうと思います。ハーモニカは誰が吹いても一応音は出ますが、良い音色をものにして演奏するのは本当に大変。かなり注意して練習しないと、ボブ・ディラン (Bob Dylan) みたいな薄っぺら~い音になってしまいます (まあ、あれはあれで一つのスタイルだとは思いますが)。 ボブ・ディランのコピーをしたい人は別として、ハーモニカ・プレイヤー達が目指すのは、ボブ・ディラン的音色とは正反対の音色です。色々なハープ・プレイヤーの演奏を聴きこんでいくと、音色を聞いただけで、誰が演奏しているのかすぐにわかるようになります。他の楽器も人によっての音色というのは当然ありますが、ハーモニカはヴォーカリストのように身体に共鳴させて演奏する楽器なので、個人によっての音色の違いがより一層明らかになります。
もちろん、演奏の決め手となるのは音色だけではありませんが、良い音色なしには何も始まりません。大したことのない音色で吹きまくる早いフレーズよりも、素晴らしい音色で吹くたった一音のロングトーンの方がより効果があるし、そういう演奏は私の目指すところでもあります。初めに音色ありき。

さて、本題のビッグ・ウォルター・ホートン (Big Walter Horton) ですが、この人の音色はすごいです。厚く太く暗い音色から、リトル・ウォルター (Little Walter) のような明るいホーンのような音色、パーカッシヴな音色まで、本当に多彩。同じ音を何度も繰り返しても、一音一音の音色が違う。同じフレーズを繰り返しても、そのたびに音色が変わる。

このアルバムは1980年のライヴ録音。現在発売されているビッグ・ウォルターのCDの中では、最高の演奏のひとつだと思います。、ひとつのフレーズを少しずつ変えて作り上げていくインプロヴィゼイション (即興) の仕方もさすがです。私の理想にすごく近い。特にそれが顕著なのが、”Two Old Maids” のソロ。このインプロヴィゼイションは、いつ聴いても感動します。それから、”What’s on Your Worried Mind” のソロにおける、間の取り方も最高。ブルースはやっぱり、「間」 があってこその音楽だと思います。

バンドの演奏も良くて、このアルバムの曲はどれも大好きです。ギターのロニー・アール (Ronnie Earl) はすごく味のある演奏をしていてかっこいい。ピアノのリトル・アンソニー (Little Anthony) という人は私は知らなかったのですが、もろオーティス・スパン (Otin Spann) みたいな演奏をしています。初めてこのCDを聴いた時は、1980年の録音だとは知らなくて、「このピアノは絶対にオーティスだ!」 と思ったほどです。

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2件のコメント »

  1. Julie Iso said,

    Bluegrass アイリッシュ songをエクササイズ用につかいハモニカの基礎を習い今ヤットベンドした曲にもチャレンジできるレベルになったところです。
    本当に自分が弾きたい曲を探しています。 貴方のプログを一番古いものから見ないとレベルが違いすぎるので
    過去のものからすこしづつ見させていただいています。
    ピアノを弾いてらっしゃるだけあって音楽に関する知識も豊富な上に感性が鋭くて感心して読ませていただいています。
    ブルースの何たるかも知らない私ですがこれからも楽しみに読ませていただきます。

    • Yuki said,

      > Julie Isoさん

      はじめまして。ようこそいらっしゃいました!
      ハーモニカ、楽しいですよね。最近はなかなか練習の時間が取れないでいるのですが、私もがんばって練習しなくては。
      これからもよろしくお願いいたします!


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