2008/05/18

Livin’ a Lie – Sugar Ray Norcia

Posted in CD tagged , @ 9:50 pm by Yuki

現役で活躍するブルース・ハープ・プレイヤー、シュガー・レイ・ノーシア (Sugar Ray Norcia)。今日は、2005年にリリースされた彼のアルバム、”Hands Across the Table” から “Livin a Lie” という曲について書きたいと思います。大好きで大好きで、しょうがない曲です。「モダン・ブルースハープ・プレイヤーの好きな曲トップ5を挙げて」 と言われたら (そんなマニアックなことを聞く人はめったにいませんが)、絶対にこの曲が入ります。聴くたびに、胸が熱くなって、鳥肌が立って、泣きそうな気分になります。というか、今日はこのブログを書くために聴き直していて、泣いてしまいました。

歌詞は、「俺の彼女は浮気をしていて、いつも俺のことを傷つける。俺は自分に嘘ついて、偽りの生活を送ってるんだ」 というような感じで (直訳ではありません。)、音楽によってはかなり暗くみじめになりそうなのですが、シュガー・レイの演奏は、熱い熱い愛の讃歌に聴こえます。「だまされてるってわかってる。こんなのが嘘の生活だってのもわかってる。でも、しょうがねえよなあ。彼女が好きでたまんねえんだ」 という思いが、彼の演奏から伝わってくるようです。そこには、圧倒的なものに対する心地よい降服があるような気がします。

アルバムの中には、好きな曲もあまり好きではない曲もあるのですが、この “Livin’ a Lie” が入っているというだけで、私の中ではかなり高位置なアルバムとなっています。

シュガー・レイは、先日紹介した、ビッグ・ウォルター・ホートンのアルバム、”Little Boy Blue” にもヴォーカルで参加しています (>Little Boy Blue – Big Walter Horton)。今日、このブログを書くために “Hands Across the Table” のCDの解説を読んでいたら、ピアニストの名前が Little Anthony Geraci と紹介されていました。これはひょっとして、ビッグ・ウォルターの “Little Boy Blue” でオーティス・スパン (Otis Spann) みたいなピアノを弾いていた Little Anthony という人では?と思って調べてみたら、やっぱりそうでした。気づくの遅すぎ (恥)。ピアニストとして、こういうことを知らないというのはいけませんね。反省です。もうちょっとちゃんと勉強しよう。

熱い息で演奏する

Posted in テクニック, 音色 tagged @ 11:47 am by Yuki

良い音色を作るためには、身体をリラックスさせて音を身体に共鳴させることが大切である、ということは先に書きましたが (>リラックス!)、今回はそれに続いて、口の中を開く行為について書きたいと思います。

口の中は大きく開けるようにします。どちらかというと、「フー」 と言うよりは 「ホー」 と言う感じに近い口の形です。手のひらを口の前に当てて (ハーモニカなしで) 息を吹き出してみて、冷たい息ではなくて、暖かい息が出ているかどうか確かめてみてください。熱いラーメンをふーふーする時の感じではなくて、熱いじゃがいもを口に入れた時に、「ほっほっほっ」 となる感じです。又は、口を閉じたままあくびをする感じ。そうすると、口の奥が広がる感じがしますよね。その場所を開けると、良い音が出やすくなります。ハーモニカは、熱い息で演奏するのです。この口の奥の形は、息を吐く時だけではなく、吸う時も、ベンドノートの時も保っておくようにします。実際、口の奥を開けたままベンドの練習をすると、「口先を使ってベンドする」 という事態を避けることができるので (ベンドは喉でするものであって、口でするものではありません)、一石二鳥です。熱い息と熱い心で、ハーモニカを演奏しましょう。

リラックス!

Posted in テクニック, 音色 tagged @ 11:34 am by Yuki

ハーモニカの演奏でいちばん大切なものは 「音色」 である、と先日のエントリーで書きましたが (>Little Boy Blue – Big Walter Horton)、じゃあどうやったら良い音色が出るようになるのかというと、、、それは非常に難しい問題であります。

基本中の基本は、「力を抜いて、リラックスすること」。良い音を出すための要因は色々とありますが、これなしには始まりません。ハーモニカ奏者にとって、身体はギターのボディのような存在です。ハーモニカは、身体に共鳴させて鳴らす楽器なのです。どんなに高価で素晴らしい名器でも、身体を使わなければ、良い音は鳴りません。身体をできるだけリラックスさせて、音が共鳴する場所を作ってやらなくてはなりません。かちんこちんに固まった身体では、音が硬くなったり、音程が下がったりしてしまいます。人によって色々ですが、ハーモニカ・プレイヤーは、肩、胸、首、腹、背中、舌などに力が入ることが多いようです。ベンドノートになると、ぐっと力が入ってしまう人も多いです。私は始めの頃は、首筋がこったり、ベンドの時に胃のあたりが緊張したりしました。でも、きちんと考えながら練習していると、力が入らないのがだんだん自然になってきます。

これは私の本業であるピアノについても思うことですが、楽器を演奏するにあたって 「力を抜く」 という行為は、意識しないとできるようにはなりません。よほどの天才か、物心つく前に良い先生に教えられた人でない限り、努力なしでいつか自然にできるようなものではないのです。「どこかに力が入っていないか」 ということを常に確かめながら、「力を抜こう、力を抜こう」 と毎日自分に言い聞かせて練習して、やっとそれが自然な行為となって行くのです。

ハーモニカの音色は、演奏する人によって異なります。それは身体に共鳴させて鳴らすものだからです。ヴォーカリストにそれぞれの声があるように、ハーモニカにも人それぞれの音色というものがあります。あなただけにしか出せない最高の音色をめざして、がんばりましょう。