2008/08/31

ジャムの反省

Posted in ハープ日記 @ 1:33 pm by Yuki

先日はまた、ブルース・ジャムに参加しました。ブルースはやはり人と演奏して学んでいく音楽だと思うので、ある程度の基礎的な演奏ができるようになったら、失敗を恐れずにジャムなどに参加するべきだと思います。私自身もまだまだ未熟で、ジャムで演奏した後はどっと落ちこむことも多いのですが、家で一人で練習しているだけでは絶対に見えない欠点や練習の課題が浮き彫りになってくるので、ジャムや人前で演奏する機会がある時は、できるだけ参加して演奏するようにしています。

さて、今回のジャムでの反省点をずばり一言で言うと、「ソロがワンパターン」。特に、IVコードでは、3穴ベンドに頼ってしまいます。初心者なので仕方がないとはいえ、もっと色々なリフやリック、様々なスタイルやグルーヴの曲を学んだりして、演奏の幅を広げていかなくては、、、と反省したのであります。ハーモニカに限らず、毎回同じソロを演奏する人もいますが、私はその場で音楽を作り上げるインプロヴィゼイション (アドリブ / 即興) がブルースの大きな魅力のひとつだと思っています。でも、聞きごたえのある演奏を即興でするというのは、テクニック的にも音楽的にも高度な技なんですね。私なんか、本業のピアノでも、納得の行くインプロヴィゼイションができることは多くありません。

ということで、また新しい課題ができたわけですが、総体的には上達しているかな、という気がします。まだまだ改善の余地はあるとはいえ、音色はアコースティック、アンプリファイド共にかなり落ち着いてきました。最近ちょっと伸び悩みしているのですが、効果的な練習をすれば必ず上達すると信じて、がんばるぞー。

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2008/08/26

Champagne and Reefer

Posted in CD tagged , @ 6:54 pm by Yuki

ブルースについて話をする時、”pelvis” とか “pelvic” とかいう言葉を耳にすることがあります。ブルースは腰で感じる音楽なのでしょうか。

私が “pelvic” だなあと感じる曲のひとつに、マディ・ウォーターズ (Muddy Waters) の “Champagne and Reefer” があります。以前紹介したアルバム、”King Bee” に収められている曲です (>King Bee)。うちのバンドでも、最近レパートリーに加えました。この曲はコード進行が変わっているのですが、それがまたなんとも気持ちが良いんですね。慣れるのにちょっと時間がかかりますが、何度か繰り返すうちに、身体で覚えて自然に演奏できるようになります。12 bar の感じで次のコードに行きたくなるところをぐっと押さえて、じらしてから次のコードに移る感じがたまらなく好きです。

YouTube で、スタジオとライブの両バージョンを聞くことができます。
>Muddy Waters – Champagne & Reefer (studio)
>Muddy Waters – Champagne & Reefer (live)

ハーモニカは、ジェリー・ポートノイ (Jerry Portnoy)。

相変わらずお手本のような演奏をしていて、それがこの人が批判されてしまう理由でもあるわけですが、私はやっぱり好きですね。確かに批判したくなる人の気持ちもわかるのですが、彼の完璧な演を聞いていると、ハーピストの中のハーピストなんだよなあ、と思わずにはいられません。

2008/08/23

ブルースハープな夜

Posted in ハープ日記 @ 1:44 am by Yuki

先日、ハーピストの知人の家に遊びに行った。もう長いことハープを吹いている、熟練したハーピストである。数年前からの知り合いで、音楽のイベントなどで顔を合わせる度に話をすることはあったものの、それほど親しい仲ではなかった。しかし、ジャム・セッションでハープを演奏する私を見て興味を持ってくれたらしく (彼の中では私は 「ピアニスト」 という位置づけだったので、けっこうな衝撃だったらしい。)、話がはずんだのである。そして、私の演奏についての感想とアドバイスを聞いたところ、「それなら、今度うちにおいでよ。」 ということになったのだ。

ハーモニカの演奏においては、私なんかよりもずっと先輩な彼なのだが、誘ってくれた時に、”teach” という言葉ではなく、”share” という言葉を使ったのが印象的であった。ハーモニカについてお互いが知っていることを分かち合おう、と言ってくれたのである。彼にとって音楽とは 「分かち合うもの」 なんだなあ、と思うと感動したし、まだまだ未熟な私を一端のハープ吹きとして扱ってくれたことを、とてもうれしく感じた。

このブログを始めて、ブルース・ハーモニカについて思うことを書く場ができた。かなり個人的な記事が多いものの、ありがたいことに、きちんと読んでコメントを下さる方もいる。「ブルース・ハープを愛する人や、ブルース・ハープに興味を持っている人達とコミュニケイトできたらいいなあ」 と思ったのがこのブログを始めたひとつのきっかけであるので、これはとてもうれしいことである。しかしそれとは別に、生身の人間と向かい合ってブルース・ハープについて語り合うのは、やはり楽しい。音楽を通して人と知り合いになったり、親しくなったりすることは、人生におけるかけがえのない幸せのひとつである。

2008/08/19

Little Walter - その2

Posted in ハーモニカ・プレイヤー, 音色 tagged @ 7:58 pm by Yuki

先日、リトル・ウォルターについて書いたので、今日はもうちょっとその続き。この人の演奏を聴く時にいつも感心するのは、無駄な力や無駄な動作が一切ないこと。鋭くアタックする時も、うなる時も、泣きを入れる時も、最小限の労力で最高に効果的な演奏をする技を持っていた人です。無駄な労力を使わないというのは簡単そうに聞こえますが、実はこれがとても難しいのです。大抵の人 (私自身を含む) は、「強いアタックをしよう」 とか 「太い音色を出そう」 とか 「大きな音で鳴らそう」 などと思う時、意気込みすぎたり力んだりして、とげとげしい音色になったり、ピッチが下がってしまったりすることが多かれ少なかれあるのが現状だと思います。

リトル・ウォルターの演奏のすごいところはもちろんそれだけではなくて、小さな音や柔らかい音、更には一音一音の形作り方など、表現力が本当に多彩です。彼にとって、ハーモニカとアンプはいつも彼のコントロール下にあったのだと、彼の音楽を聞くたびに感心します。喧嘩っ早かったことで有名なリトル・ウォルターですが、その演奏は誰にも増して繊細であると思います。

関連リンク
Little Walter - その1

2008/08/13

Little Walter - その1

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 11:24 pm by Yuki

いろいろと書きたいことがあるのに文章がまとまらなくて、書きかけの記事ばかりが溜まっていく毎日である。こういう時は、偉大なるリトル・ウォルター (Little Walter) についてでもゆっくりと考えてみよう。外は大嵐で、風と雨の音しか聞こえない。こんな夜は、リトル・ウォルターについてならうまく書けるかもしれない。

アンプを使ってブルース・ハープを演奏したのは彼が初めてではないことは、現在では明らかになってはいるが、リトル・ウォルターが偉大であることに変わりはない。私は彼を天才だと思っている。リトル・ウォルターは、全く新しい音楽をブルースの歴史にもたらした。彼の音楽が新しかった理由は、マイクを握って演奏したことだけではなくて、もっと別の理由による。もちろん彼のアンプリファイド奏法は素晴らしいし、彼の死後40年経った今でも、多くのハーピスト達が 「リトル・ウォルターのあの音」 を求めて四苦八苦しているのも事実である。しかし今日は、リトル・ウォルターが 「アンプリファイド奏法を確立した革命児」 以上の存在であったことを書いてみたい。

リトル・ウォルターは、ジャズやジャンプ・ブルースの熱心なリスナーであった。とりわけ、サクソフォーン奏者のルイ・ジョーダン (Louis Jordan) の大ファンであったという。
初期はソニー・ボーイ・ウィリアムソン一世 (Sonny Boy Williamson I) の影響が強く見られる演奏をしていたウォルターであるが、次第にハーモニカをサクソフォーンのように歌わせるという独自のスタイルを確立して行った。誰も吹いたことがないリフやリック、誰も扱ったことのないフレージング、誰も形作ったことのない音のシェイプ。更には、ハーモニカ主体のブルースにジャンプ・ブルースのテイストを取り入れた彼の音楽自体が、全く新しいものであった。

現在では、ブルース・ハープをサクソフォーンのようにメロディアスに奏でることは普通であり、ジャズやジャンプ・ブルースを演奏するハーピストもたくさんいる。しかしそれは皆、リトル・ウォルターの功績があってのことであるし、それが、「リトル・ウォルターの影響を受けていないハープ・プレイヤーはいない」 と言われる所以でもある。

リトル・ウォルターの打ち出したスタイルが一般化された今、私達は彼がやってのけたことの偉大さを忘れそうになってしまうこともある。リトル・ウォルターは革命児であった。それは彼が残した素晴らしいアンプリファイドの演奏だけが理由ではないことを、いつも忘れないでいたいと思う。

関連リンク
Little Walter - その2

2008/08/09

ハープのお手入れ

Posted in ハーモニカ小物 / お手入れ @ 2:11 pm by Yuki

今日は、久しぶりにハープの掃除をしました。うちではハープの掃除に、超音波洗浄機を使います。この機械に、食器用の洗剤を少し混ぜたぬるま湯を入れて、リード・プレートを投入して、待つこと数分。あとは水で洗い流すだけです。その後、カバー・プレートも同じように洗います。

超音波洗浄機は、眼鏡や貴金属の洗浄に使う人が多いようです。ごしごしとこすらずに汚れが落とせるので、デリケートな物や、細かい凹凸があってブラシでは汚れが落ちにくい物の洗浄にぴったりです。先日、シルバーのアクセサリーを作る職人 / アーティストの友人の家に行ったら、うちにあるものの3倍くらいの大きさの超音波洗浄機があって、やけに感動してしまいました。

コームも、プラスティック製のものはこの洗浄機で洗うことができるのですが、今回は木製だったので、手で地道に掃除をしました。私は木製コームには、歯ブラシと、金管楽器のマウスピース用の洗浄液を使います。今日はこの洗浄液が見つからなくて (引越したばかりで、物が見つからないのです。)、「仕方ない、代わりにヴォッカを使うか、、、」 とキッチンの戸棚を開けたところ、それと同時に夫が洗浄液を手に現れたので、私の Marine Band Deluxe はヴォッカを浴びずにすんだのでした。掃除した後のハープはやっぱり気持ちが良いです。

2008/08/06

West Weston

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 10:06 pm by Yuki

イギリスのハープ・プレイヤー、ウェスト・ウェストン (West Weston)。ライブはまだ見たことがないのですが、10月にブリストルで行われるハーモニカ・フェスティバルに彼が来るということなので、今からとても楽しみです。

演奏もかっこいいですが、彼はカスタム・ハーモニカを作るハーモニカ職人でもあります。実は先週、彼のハーモニカをひとつオーダーして、届くのを待っているところなのです。クリスマス前の子供のようにわくわくしている毎日であります。届き次第、またこちらで報告したいと思います。あああ、楽しみ。

こちらでウェスト・ウェストンの音楽が聞けます。
West Weston (MySpace)

2008/08/05

1穴タング・ブロック

Posted in テクニック tagged , @ 9:56 pm by Yuki

最近、ビッグ・ウォルター (Big Walter Horton) のコピーをしています。今日は、大好きなアルバム “Little Boy Blue” に収められた “Two Old Maids” を練習しました。このアルバムは、ウォルターのソロをすべて口ずさめるくらい何度も聞いてきたので、コピーするのは比較的楽ではありますが、それにしても耳コピというのは根気がいるし、時間のかかる作業であります。

ビッグ・ウォルターのコピーをする時に必要なるのが、1穴のタング・ブロック。普段タング・ブロックで演奏する人でも、1穴の奏法は色々で、パッカーを使う人もいれば、タング・ブロックとパッカーをその時によって使い分ける人もいます。これは、他の穴のように左側に押さえる穴がない1穴は、タング・ブロックをする必要性があまりないし、特に1穴のベンド音はパッカーの方が良い音色が出しやすいことが多いのが理由だと思います。シングル・ノート (単音) を吹く分には、1穴はパッカーで十分だと思いますが、ビッグ・ウォルター特有の、タング・スラップを使ってコード・リズムをいたるところに入れる演奏では、1穴のタング・ブロックが必要になってきます。

この時のタング・ブロックは、舌の左側で2~3穴、または2~4穴を押さえてします。他の穴が、舌の右側を使って吹く穴の左側を押さえるのと、ちょうど逆のやり方ですね。慣れるのにちょっと時間がかかりますが、これができるようになると、1穴でもタング・スラップをすることが可能になります。

ビッグ・ウォルターの演奏は、ぱっと聞いた感じではそれほど音は多くはなくシンプルに思われますが、よく聞くとたくさんの効果音が使われているので、そういう微妙なトリックを学ぶには最適だと思います。一音一音コピーするというのはけっこう大変な作業ですが、大好きな曲が吹けるようになるというのは、やはり楽しいです。耳コピは、自分の好きな曲を選ぶのが上手く続けられるコツなんだろうな、と思います。

関連記事
タング・ブロック - その1
タング・ブロック - その2

2008/08/04

One More Again! – William Clarke

Posted in CD tagged , @ 1:07 pm by Yuki

先日のビッグ・ウォルターのニュー・アルバムに続いて、今日はウィリアム・クラーク (William Clarke) のニュー・アルバム。その名も One More Again!

ウィリアム・クラークは大好きなプレイヤーです。分厚い音色で攻めるマッチョな演奏。この人のアルバム / 曲で “Blowin’ Like Hell” というのがありますが、彼のハープは正にそんな言葉がぴったり当てはまります。こういう目一杯吹きまくるような演奏は、かなり上手くやらないと耳障りなだけなのですが、そこをうるさいだけの音楽にならないように巧みに仕上げるところが、この人の力量だと思います。

彼のソロは、ロングトーンで攻めるシンプルなものが多いのですが、たまに、速いリフやリックを素晴らしく吹いている曲もあります。そんな演奏を聞くたびに私は、ウィリアム・クラークは速く吹くこともできたけれど、あえて猛烈な音色で奏でるロングトーンを使って演奏することを好んですることが多かったのだろうな、と思います。そういうところが、私が彼を好きな理由です。

さて、このアルバムは1993年に録音されたもので、ウィリアム・クラークの妻、ジャネットさんによって最近プロデュース / リリースされたものです。 ジャネットさんはウィリアムが亡くなった後、彼のCDやDVDをリリースしていて (販売は娘のジーナさんが手がけていることが多いです。)、これはファンにとってとてもありがたいことです。

素晴らしい音色のクロマティックとダイアトニック。見事なフレージングの歌。気持ちの良いウェスト・コースト・ブルース、、、ああ、かっこいい。これまでにリリースされた曲も数曲入っていますが、アレンジが違うので、ファンとしてはその違いを楽しむのもひとつの喜びです。

更に注目すべきは、ギターのアレックス・シュルツ (Alex Schultz)。今年の5月にブルース・フェスティバルでライブを見て以来、大好きになったギタリストです。味のあるソロも最高ですが、バッキング・アップもものすごく上手い。私はギターは弾かないのですが、ミュージシャンとしての彼のアプローチは、とても勉強になりました。

彼の演奏は冷静すぎるという批判をする人もいるようですが (しかし批判というのはどこにでもあるものですね。)、私は目の前で演奏するアレックスを見て、彼のギターと音楽に対する愛を感じました。多くの有名なミュージシャンと共演しているものすごい人なのですが、話した感じは素敵なジェントルマンで、そんなこともあって、私はアレックスの大ファンになってしまったのであります。

One More Again! はこちらで購入できます。

Alex Schultz の MySpace のページ。彼の音楽が聴けます。
Alex Schultz (MySpace)

2008/08/03

Bocce Boogie – Big Walter Horton, Johnny Nicholas, Ronnie Earl

Posted in CD tagged @ 9:17 am by Yuki

ビッグ・ウォルターのニュー・アルバムがリリースされたらしいですね。1978年に録音 / リリースされたものの再リリースらしいです。まだ買っていないのですが、これは絶対に欲しい!ロニー・アール (Ronnie Earl)、シュガー・レイ (Sugar Ray)、リトル・アンソニー (Little Anthony)、マッドキャット・ウォード (Mudcat Ward) という顔ぶれは、”Little Boy Blue” と同じ。”Little Boy Blue” といえば、ビッグ・ウォルターのアルバムの中でも大好きな一枚で、このブログの初回の記事にもしたくらいです (>Little Boy Blue – Big Walter Horton)。なので、このニュー・アルバムにも期待が高まります。

う~ん、欲しい!

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