2008/11/30

Chicago Red

Posted in ハープ日記, ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 9:22 pm by Yuki

シカゴ出身、ロサンジェルス在住のブルース・マン、シカゴ・レッド (Chicago Red)。昨年イギリスに来た時に、夫が彼のライブにセッションで参加して以来のお友達です。今年もイギリスでツアーをしていて、ブリストル周辺の何本かのギグでは夫がハープを吹きました。

彼の演奏を聴くたびに思うのは、「ブルースは癒しの音楽である」 ということです。「ブルースは miserable な (惨めな、不幸な) 音楽だ」 と言う人はけっこう多いですが、私は実際はその正反対で、人を慰めたり癒したりする力を持つのがブルースだと思います。共感して身をゆだねることによって、心の中に固まっていた悲しみや苦しみや心配や重荷が解きほぐされて行く音楽だと思うのです。

wesjon

レッドの音楽を聴いた後はいつも、心が少し軽くなります。

MySpace で Chicago Red の音楽が聞けます。
Chicago Red (MySpace)

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2008/11/25

頭の角度と位置

Posted in ハープ日記 @ 11:06 pm by Yuki

全国のブルースハープおたくのみなさま、こんにちは。今日もディープにブルースハープしていらっしゃいますでしょうか。喉が痛くて練習ができなかったり、日常のブログの方で書きたいことが溜まっていたりで、すっかりごぶさたしてしまいました。

喉の痛みはハーモニカの演奏に使う場所だけが見事に痛くて、何かの呪いか?とも思ったのですが、何とか治まり、練習再開です。最近の私の課題は、「1穴 (特にドロー) のロングトーンを、良い音色と大きな音量でできるようにする」 ということでした。私は、1穴は舌の左側を使ってタング・ブロックすることがほとんどなのですが、その時、どうも喉が緊張してしまうんですね。短い音や小さな音だとまだましなのですが、大きな音量でロングトーンを演奏しようと思うと、だんだん喉が緊張してきて、しまいには、「ぐぉーーー」 という変な音が喉から発せられるのでした。

数週間、一人で悩んだあげく、昨日の夕食時に、「1穴がさあ、なんか上手くいかないんだよね・・・。」 と、ぼそっと夫に相談してみました。ハーモニカ吹きの夫を持つと、「いつも教えてもらってるんでしょう?いいなあ。」 などと言われることが多いのですが、実は最近はそんなことはあまりなくて、練習は一人ですることの方が断然多いです。本当に初心者だった頃はよくアドバイスをもらったりもしましたが、ある程度吹けるようになってからは、本当に助けが必要な時以外は、地道に一人で練習しています。

それはさておき、今日、夫の生徒が帰った後、1穴を吹いてみろというから吹いてみたら、ちょっとだけど頭が身体の前に出ているから、あごを引き気味にして、頭はほんの少し後ろに傾くようにしてみたら?と言われました。ふむふむ、と思って試してみると・・・なんと一発で直りました。この数週間の練習はなんだったんだ?うれしいけどくやしい。

あごを引いて、頭の角度に気をつけると、喉がリラックスしやすくなるんですね。よい演奏をするには、よい姿勢が欠かせないことなのだと、改めて実感したのでありました。

2008/11/18

Pat Ramsey (R.I.P.)

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 2:53 am by Yuki

パット・ラムジー (Pat Ramsey) がホスピスで闘病中であることは以前書きましたが、17日に亡くなったそうです。

今は18日の午前1時半過ぎで、寝ようと思っていたところ、ジェイソン・リッチ (Jason Ricci) によるメーリング・リストへの投稿を読んでこのニュースを知りました。とても悲しくなったので、このブログを読んで下さっている方々と、少しでも気持ちを分かち合えたらと思い、この記事を書いています。

以前にも紹介したのですが、私の大好きなパットの演奏を、もう一度紹介したいと思います。
Pat Ramsey & Blues Disciples … ” Build Me A Women “

R.I.P.

過去記事
Pat Ramsey

2008/11/12

誰にでも始まりはある

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , @ 6:06 pm by Yuki

ジェイソン・リッチ (Jason Ricci) が YouTube で公開している、自身がビギナーだった頃の映像。
Have to start somewhere (Early first harmonica performance)

この映像についての、ジェイソンの説明。
「オーケー、ビギナー諸君、これで君達も希望が持てるよ!僕もかつてはビギナーだったんだ!このビデオを見せるのは恥ずかしいけど、これを見て励まされる人もいると思ったんだ!
(OK now all you beginners can feel better! See I’ve been there too! I’m ashamed of this video but thought some of you might appreciate it! ) 」

1991~1992年頃の映像ということなので、ジェイソンは17歳か18歳ですね。お世辞にも上手いとは言えません。というか、かなりひどいです。テクニック的にも音楽的にもド素人という感じ。まあリズム感はけっこういいかな?という気はしますが、、、。しかしこの数年後、21歳の時には The Sonny Boy Blues Society Contest というコンテストで一位になり、ファースト・アルバムを録音し、その後の活躍ぶりは周知の通りです。

現在では天才と言われることも多いジェイソンですが、そこに至るまでは努力と練習の毎日であったことは、この映像を見ると明らかですね。デニス・グルンリング (Dennis Gruenling) も、毎日8時間や12時間練習した時期があったと言っていました。私達はよく、「どうやったらあんなふうに吹けるんだろう?」 とか、「あんなふうに吹けたらいいな」 などと軽く言ったりしますが、トップ・プレイヤー達は皆、並大抵ではない努力をしているんですよね。

ジェイソン・リッチをよく知らない方は、こちらをどうぞ。
Jason Ricci and New Blood – Solo from “The Way I Hurt Myself

2008/11/06

Money World - Paul Lamb

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 11:54 pm by Yuki

12月に、ポール・ラム (Paul Lamb) がブリストルにやって来ます。年に2回くらいは来るので、「もう何度も見てるしな~。どうしようかな~」 と少し悩みつつも、結局、「やっぱり見たい!」 と思って、いつもライブに行ってしまう私であります。ちょくちょくライブが見られることもあって、ポールがどんなに素晴らしいプレイヤーかということは忘れそうになることも実は多いのですが、ライブに行ったりCDを聴き直したりするたびに、「やっぱりポールはすごいなあ」 と、改めて彼の偉大さを思い知ることになるのです。ここ数日も MySpace などで演奏を聴いていて、感心しきりです。
Paul Lamb – MySpace

私は、この MySpace にもアップされている “Money World” という曲が大好きです。ここ数年のライブでは毎回演奏する曲で、聴くたびに何とも言えない気持ちになります。切なさと、悲しみと、やるさなさと、幸せが混ぜ合わさってこみ上げてきて、胸が熱くなって泣きたくなるような感覚は、以前に書いた “Livin a Lie” にもちょっと似ているような気がします。
(過去記事 >Livin’ a Lie – Sugar Ray Norcia

MySpace で聴けるこの曲はライブ録音で、ポールは本当に素晴らしい演奏をしています。特にソロは最高!このソロはすごすぎです。この3日間ほど、毎日10回くらいは聴いていますが、何度聴いても飽きないし、聴くたびに泣き出しそうな気分になります。私はやっぱり、音楽は、心にしっかりと響くものが好きです。この演奏は、ポール自身が熱くなっているのがわかるし、心の底から演奏しているのが感じられます。

「プレイヤー自身が熱くならなければ、聞き手を熱くさせることはできない。心で泣いていなければ、聞き手を泣かせることはできない。心を込めて演奏しなければ、聞き手を感動させることはできない。」 というのは、ハーモニカに限らず、また、ブルースに限らず、音楽を演奏するに当たって、私がいつも自分に言い聞かせていることです。そういう意味で、この演奏は私にとって、理想の演奏とも言えると思います。

ポールのこの演奏は、”Snakes & Ladders” というライブアルバムに収められています。スタジオ録音のアルバムは、ポールとバンドの良さがあまり伝わらないと感じるものもあるのですが、このアルバムは、彼らのライブの素晴らしさが伝わるとても良い一枚だと思います。

12月なのでまだちょっと先ですが、ポールのライブに向けて、気分が盛り上がってきました!

関連過去記事
Paul Lamb

2008/11/03

音色へのこだわり

Posted in ハープ日記, 音色 @ 12:25 pm by Yuki

先日、トーン・ワークショップについて書いたので (>Tone Workshop)、今日ももう少し、トーン (=音色) について書いてみたいと思います。

ヨーロッパやアメリカで、ブルース・ハープの世界に深くはまっている人と話す時、必ずと言っていいほど耳にするのが、トーン (tone) という言葉です。「あいつはすごくいいトーンをしてる!」 とか、「どうやったらあんなトーンが出せるんだ!」 とか、「すげー、聞いた?あのトーン!」 とか、そんな感じ。ハーピストにとって、「良いトーンをしている」 というのは、最高の褒め言葉のひとつなのです。もちろん、肩を上げて、両手でハーモニカをぎゅーっと顔に押さえつけるように持って、前かがみになりながら、耳をつんざくような音で吹きまくるのがブルース・ハープだと思い込んでいる人もたくさんいます。しかし、良い演奏をしたいと熱心に研究している人ならば、必ず 「トーン」 という言葉をどこかで聞いたり読んだりして、自分のトーンを改善する練習をしているのです。

元はといえば、私がブルース・ハープにのめり込むことになった原因のひとつも、この音色に対するこだわりでした。私の本業は、クラシックとブルースを弾くピアニストなのですが、クラシックを弾く時とブルースを弾く時では、楽器や演奏に対するアプローチがかなり違うということを常々感じています。クラシックの場合は、針に糸を通すような神経の細かさで、一音一音の音色を練って行きますが、ブルースの場合は、ピアノという楽器の打楽器としての一面や、一音一音ではなく全体の雰囲気としてのトーンが重要になってきます。誤解のないように言っておくと、私は、ブルースがクラシックよりも簡単だと言いたいわけではありません。ブルースを弾くことはクラシックを弾くことと同じくらい、私にとって重要なことなのです。クラシックにはクラシックの、ブルースにはブルースの魅力があり、演奏において重要とされる部分が違っているだけのことです。そして、「音色」 ということだけに限って言えば、ブルースにおいては、クラシックに比べて、その幅の広さが限られているのは事実だと思います。言い換えれば、ブルースの演奏においては、ピアノという楽器が持つ多大な可能性と表現力の、ほんの一面しか使われていないということになります。

ジェームス・ブッカー (James Booker) のように、クラシックのテクニックと音色でブルースや R&B を弾いたピアニストもいますが、それはあくまで特殊な例です。それから最近は、ライブでは電子ピアノが使われることが多く、そのことも音色を限らせてしまう原因のひとつだと思います。とにかくそんな感じで、ブルース・ピアノを愛しつつも、私の中には音色が重視されないというフラストレーションが溜まっていったんですね。

そこで、ブルース・ハープなわけです。音色を聞いただけで、誰の演奏か言い当てられてしまうブルース・ハープ。たった一音のロング・トーンで、人の心を揺さぶることのできるブルース・ハープ。こういう音色が重視される楽器で、ブルースを演奏してみたい!と思ったのです。頭に描いた音が出なくて落ちこむことも多いのですが、常に音色に気を使って、一音一音、音をシェイプしていくブルース・ハープの練習は、私にとって、やりがいのある楽しい作業なのであります。

2008/11/01

ブルース・ハープの輪

Posted in ハープ日記, ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 7:25 pm by Yuki

全国のブルース・ハープ・ラバーの皆様、こんにちは。今日も楽しくブルース・ハープしていらっしゃいますでしょうか。

早いもので、もう11月。このブログを始めたのは5月の半ばなので、もうすぐ半年が経とうとしています。はじめはほんの数人だった訪問者数も徐々に増え、コメントを下さる方も増えました。先日は、京都にお住まいのハーピスト、大野木一彦さんからメールをいただきました。私は日本のブルース界のことはほとんど無知なので存じませんでしたが、ライブやレッスンを行われているそうです。お近くの方はチェックしましょう!ホームページには音源もあります。
NOGIOH.COM

このブログを通して、少しずつブルース・ハープの輪が広がって行くのが感じられて、とてもうれしいです。かなり個人的なブログですが、読んでくださっている皆様、ありがとうございます!