2009/01/29

練習を録音してみる

Posted in テクニック, ハープ日記, ハーモニカ tagged @ 1:22 am by Yuki

自分の演奏を録音して聴いてみるというのが大切な行為だとは承知していますが、実はそれほど頻繁にはやりません。ものぐさなのもありますが、何より、録音した自分の演奏を聞くのは恥ずかしくて、逃げ出したくなってしまうからであります。これは本業のピアノも同じです。でも、常にそう言ってもいられないので、昨日は練習をちょっと録音してみました。私の練習なんか聞いてもしょうがないという気もしますが、お暇な方はどうぞ。何しろ初心者なのでお聞き苦しい点もありますが、良くないところは反面教師として下さいませ。

Slow blues in G

こうして聞いてみると、4穴ベンドの弱さが浮き彫りになりますね。4穴のベンドは調子がよい時はけっこうしっかりできるのですが、緊張したりすると (録音するのって、誰が聞いているわけでもないのになぜか緊張しますよね。)、グリップが弱くなってしまいます。ということで、今日はいつもの一通りの練習の他に、4穴ベンドの練習を小一時間やりました。意識して練習すると、普段使っていない筋肉が鍛えられているのが感じられてうれしいのであります。最低でもあと一週間はこの練習を続ける予定です。

ちなみに、曲の終わりで使った、2穴と3穴を同時にベンドして上げるというテクニックは、とてもよいベンドの練習になります。両方の穴の音をかすれたり途中で途切れたりせずに最後まで上げ切るのはなかなか大変ですが、これができるようになると、全体にベンドがしやすくなると思います。「ベンドは一応できるけど、なんかいまいちなんだよなあ」 と思っている方は、挑戦してみるとよいかも知れません。ベンドってできていると思っていても、実はまだまだ改善の余地があることが多いんですよね。

その他の反省点としては、3穴ベンドの音色にもっとバリエーションがあった方がいいなとか、いくつかのフレーズはもっとなめらかさがあった方がいいなとか、色々あって挙げるときりがありません。しかし、こういうバッキングなしでやるソロのアドリブって難しいですね。拍やリズムを自分でキープしなければならないし、グルーヴを作り出すのも大変です。更に、しっかりした構成をアドリブで作り上げていかないと、わけのわからない演奏になりかねないとも思います。バッキング・トラックを使った練習も役には立ちますが、ソロの練習も大切だと実感したのでありました。

bushman

今回使ったハープは、Bushman の Delta Frost です。何の変哲もない (カスタマイズなどされていない) 普通のハープであります。日本ではどうなのかわかりませんが、イギリスでは16.99ポンドと安いのがうれしいハープです。Marine Band Deluxe が34.99ポンド、Suzuki Hammond が29.99ポンド、Seydel 1847 が61.50ポンドですから、これは安い! 今のところ、C調はこの子一本でがんばっています。

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2009/01/25

Richard Sleigh – Play with Fire

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 10:16 pm by Yuki

リチャード・スレイ (Richard Sleigh) が、ローリング・ストーンズ (The Rolling Stones) の “Play with Fire” を、ギターとハープで弾き語りしている映像です。カスタマイザーとして有名なスレイですが、演奏も素敵です。ハープは5thポジション。私も最近は色々なポジションを練習していて、5thポジションはけっこう好きです。こういうマイナーの曲にも合いますが、ブルースでも使えます。

Playin With Fire (Rolling Stones Cover)

richard_sleigh

この間、リック・エストリン (Rick Estrin) のDVDを紹介しました。そのサンプルで、エストリンが良い教師の名前を挙げているのですが、ジョー・フィリスコ (Joe Filisko)、デヴィッド・バレット (David Barrett)、ジェリー・ポートノイ (Jerry Portnoy) などと並べて、リチャード・スレイの名前も挙げていましたね。教えるのも上手なようです。

人柄もとても良いらしくて、それは演奏や話し方や風貌からなんとなく伝わってきます。こういうふうに素敵に年を重ねて行きたいなあ・・・。夫にもぜひこの路線で行ってもらいたい (違)。

MySpace のページ
Richard Sleigh (MySpace)

2009/01/22

Hymn to Freedom

Posted in ハーモニカ以外 tagged @ 3:31 pm by Yuki

オスカー・ピーターソン (Oscar Peterson) が残した名曲、名演奏は数多くあるけれど、その中であえて一曲挙げて、と誰かに言われたとしたら、たぶん私は “Hymn to Freedom” (「自由への賛歌」) と答えるだろうと思う。この曲が収められたアルバム “Night Train” は全編にわたってブルージーで、普段あまりジャズを聞かない人でも、ブルースが好きならば大いに楽しめるお勧めの一枚である。

peterson_night_train3

初めてこの “Hymn to Freedom” を聴いた時、全身の血が泡立って、鳥肌が立った。何か特別なオーラのようなものがあると思った。なぜかわからないけれど、「この曲は特別な曲なんだ」 と確信した。それからしばらく経って、オスカー・ピーターソンがキング牧師 (マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、Martin Luther King, Jr.) にインスパイアされてこの曲を作ったのだと知った時、「ああそうか、そういうことだったのか。だからこの曲はこんなにも特別なんだ」と納得した。歌詞があるわけでもないのに、作る側の意思が受け取る側に伝わる音楽の力というものを、改めて感じた瞬間だった。今でもこの曲を聴くたびに- 特にピーターソンが両手のトレモロでクレッシェンドしていくところで - 全身の血が沸騰するような感覚に襲われる。

oscar_peterson_bs

先日アメリカでは、オバマ氏が大統領に就任したが、その式典では、この “Hymn to Freedom” が合唱団によって歌われた。公民権運動が行われたのが、1955年から1968年。オスカー・ピーターソンが “Hymn to Freedom” を録音したのが1962年。そして今、アフリカ系アメリカ人が大統領となる時代が来たのである。この曲が、このような舞台で演奏される時代が来たのだ。人々がオバマ大統領に期待を寄せるのは、彼がアフロ・アメリカンであるからということだけが理由であるべきでないとは思う。しかし、そのことが歴史的に大きな意味を持つのも、やはり確固たる事実である。
式典では、アレサ・フランクリン (Aretha Franklin) も “My Country, ‘Tis of Thee” を歌った。アレサは、キング牧師の葬式でもこの曲を歌ったのだという。
Aretha Franklin – Sings ‘America’ My Country Tis Of Thee

aretha_franklin_inauguration

残念ながら、YouTube では “Hyms to Freedom” の良さが伝わる映像が見つからなかった。オスカー・ピーターソンは、脳梗塞で左手がうまく使えなくなったということもあり、非常に悲しいことではあるけれど、晩年の演奏はぱっとしない。私は亡くなる前の年にライブを見に行ったのだが、その時も演奏の衰えは明らかで、悲しくなってしまった。そういう訳で、今回は、まだばりばり弾いていた頃の - クリスプで、力強く、エレガントな演奏をしていた頃の - ピーターソンの演奏をいくつか紹介したい。
Oscar’s boogie
Oscar Peterson: Take the “A” Train
Oscar Peterson – Fly Me To The Moon

“Hymn to Freedom” は、ぜひアルバムに収められたものを聴いていただきたいと思う。切なる祈りと熱い思いが込められた、素晴らしい演奏である。

2009/01/20

身体で感じて演奏する

Posted in テクニック tagged , @ 12:02 am by Yuki

昨晩は、エディ・マーティン (Eddie Martin) が、ゲストとして夫 (ハープ吹き) と私 (知らない方、忘れている方もいらっしゃるかもしれませんが、本業はあくまでピアノ弾き) をライブに呼んでくれたので、彼のバンドに加わって演奏しました。エディはイギリスが誇るブルース・マンです。以前紹介したことがあるので、知らない方はこちらの過去記事をどうぞ。
Eddie Martin

eddie_martin_lp

エディのような大物と演奏するのはとても刺激があるし、私も数曲リードさせてもらったりして楽しかったのですが・・・しかし、エディのバンドは相変わらず音がでかい。先日会った際に、最近はなるべく音量を落とすようにしていると言っていたのですが、それでもやはりでかい。ドラマーの音が大きいので、それに比例してバンド全体の音量が上がっている感じを受けました。うちのバンドは音量を上げすぎないことを常に心がけているので、こういうステージ・ボリュームが高い中で演奏するのは、私としては理想のコンディションではありません。しかも昨日は、真後ろにドラム、斜め後ろにベースアンプがあるというピアノの配置。モニターの音量をぎりぎりまで上げても、自分の音が聞こえにくいという状況でした。

ステージで自分の音が聞こえないというのはとてもやりにくいし、全く好きではありません。でもですね、ピアノだと、よく自分の音が聞こえなくても弾けるんですよね。「こういうふうに身体をつかって、こういうタッチで弾いたら、こういう音が出る」 というのを身体で覚えているし、イメージした音は頭の中で全て鳴るので、実際に音が聞こえなくても弾けるのです。極端な話をすると、電子ピアノを無音で (スピーカーやヘッドフォンを通さずに) 弾いたものを録音してみたとしたら、弾きこんだ曲ならば、そこそこの演奏にはなると思います。

ピアノという楽器は、一度出してしまった音は修正できません。ハーモニカや多くの管・弦楽器は、音を出してしまった後からでも音色を立て直すことができますが、ピアノはそれができないので、鍵盤に触れて音を出すまでが勝負なのです。ですから、熟練したピアニストなら誰でも、身体 (指だけでは決してない) の使い方と音のイメージを密着させた演奏法を身につけているはずだと思います。

ハーモニカはピッチ (音程) を自分でコントロールしなくてはならないので、ピッチ調整は調律師任せであるピアノとは若干違いますが、それでも身体で覚えていれば音が聞こえにくくても演奏できるようです。「ようです」 と書いたのは、私自身、まだできていないからであります。ジャムで演奏する際、自分の音が聞こえないと、どの音を吹いているのかさえよくわからなくなることがあります (恥)。更に、ついつい強く吹きすぎてしまい、その結果、音程が下がったり、音色が荒くなったりもします。それでも聞こえていないから、気づかないんですよね。後で夫に指摘されて、落ちこむ羽目となるわけです。

夫に言わせると、「音が聞こえなくても空気の流れを感じることができるし、どういう音が出ているのかを口や身体で感じて吹くことができる」 のだそうな。確かに彼は、大音量のジャムでも、昨日のようなステージ設定でも (夫の隣には、エディのでかいギターアンプがありました。) 強く吹きすぎることなく演奏できるし、音も客席にはしっかり通っているんですよね。デニス・グルンリング (Dennis Gruenling) もワークショップで、「自分の音が聞こえないって言う人は多いけど、身体で感じればきちんと演奏できる」 と言っておりました。

これは、「音を聴かなくてもよい」 ということではないので、どうか誤解しないで下さいね。演奏において、自分の音、更に他の奏者の音をよく聴くことは、とても大切ですし、ステージでは自分の音と他の人の音がバランスよく聞こえるのが理想です。ここで私が言いたいのは、熟練した奏者は、身体の使い方と音色をいつも意識して演奏しているので、音がよく聞こえない状況でも演奏をすることが可能であるということです。そのように楽器を自分のものにするためには、「上手く吹けている時、良い音がしている時は身体のどこを使っているのか。どのように身体で感じているのか」 を日々の練習で意識して、少しずつ身体に覚えこませていくしかないのだと思います。地味な作業ですね。

私はハープに関しては、まだまだ 「身体で感じて吹く」 というレベルではありません。でも考えてみたら、ピアノはもう30年近くも弾いていて、それでもまだ毎日練習している状態です。練習を始めて3年にも達していないハープが簡単に行かないのは当然ですよね。楽器の習得は、時間と経験を要するものなんだよなあ、とつくづく感じます。

2009/01/17

Woodshedding

Posted in ハープ日記 tagged @ 12:06 pm by Yuki

先月の末から、ジャム・セッションに行っていません。ただひたすら、家で練習しております。前回行ったジャムで、納得の行く演奏ができなかったので、「こんなことではいかん!ジャムなんかに参加する前に、もっとやるべきことをやらなくては!」 と思ったのであります。この夜は、自分の腕の足りなさに腹が立って、悔しくて、帰り道でつい涙なんかこぼしてしまいました。昨晩も、ジャムに出かけていく夫を、家に残された犬のような目で見送り、一人練習に励んだのであります。

人前で演奏する際、どこで自分にゴー・サインを出すかというのは、その人によっても、演奏する状況によっても違うと思います。私の場合、聞くに堪える音色、しっかりとしたグリップで作り出すベンド音、タング・スラップによるリズム奏法、スロート・トレモロ、タング・トリル、オクターブ奏法などを使って演奏できるくらいの段階になるまで、最初のジャムに参加するゴー・サインが出せませんでした。「最低でもこれぐらいはできるようにならなければ、人前で演奏する意味はあまりないし、自分自身で納得がいかない」 という思いがあったのです (繰り返すようですが、これはあくまで私の場合です)。そして、なんとか念願のハープ・デビューを果たしたわけですが、そのゴー・サインを出すハードルは、上達するごとに高くなって行きます。練習を重ねて自分の演奏への要求が高くなってくるし、耳も肥えてくるので、以前と変わらぬレベルの演奏では自分で許せなくなってくるのです。

ブルースは人と作り上げていく音楽なので、ジャムなどで演奏するのはとても大切だと思います。家で一人で練習している時には見えない課題が、人前で演奏することや、他のミュージシャンと一緒に演奏することで浮き彫りになったりもします。でも、音楽には、自分自身と一対一で向かい合って、黙々と孤独に練習する期間も必ず必要だと思います。

woodshed2

前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。

ジャズ・プレイヤーが人前から姿を消して猛練習することを、”woodshedding” と表現します。“woodshed” とは 「まき小屋」 のことで、その名の通りまきを貯えておく小屋なのですが、ジャズ・プレイヤーにとっての 「まき小屋」 というのは一つの例えで、自宅の一室であったり、橋の上であったり、川原であったり、とにかく一人で黙々と練習できる場所のこと。そこで集中して一心不乱に練習して、ステージに戻って行くわけです。ソニー・ロリンズ (Sonny Rollins) がウィリアムズバーグ橋 (The Williamsburg Bridge) で練習した、というのは有名な話ですね。

“woodshedding” について書かれた、すごく素敵な記事があります。
Woodshedding & the Jazz Tradition

少しだけ紹介すると・・・

すばらしいソロ、難解なビーバップ、複雑なリズム・パターンは、根気強く取り組めば学ぶことができる。それは地味だけれど必要な雑用のようなものだ。火を起こす前に、まきを割るようにね。(The amazing solo, the intricate bebop melody, the complex rhythmic pattern, can be learned, if one is patient. It is a humbling but necessary chore, like chopping wood before you can start the fire.)

現在ではジャズは大学や高校で教えられ、熱心なミュージシャンは、多くの教材を手にしている。本、ビデオ、パソコンのソフトウェアにいたるまで、ジャズのアドリブを学ぶための資料はあふれている。21世紀になり、そのあり様は変わったのである。それでもなお、”woodshedding” というアイディアは変わっていない。ジャズの伝統の一部でありたいと願うミュージシャンなら誰でも、懸命に学んで経験を積まなくてはならない。斧を手に、まき小屋へ行き、火をともす前に、まきを割らなくてはいけないのだ。(Now that jazz is taught in universities and high schools, aspiring musicians have a multitude of resources for learning the art. There are a plethora of books, videos, even computer software for learning jazz improvisation. Woodshedding in the 21st century has taken on new forms. Still, the idea of woodshedding has not changed. Any musician who wants to be part of the jazz tradition has to pay his or her dues. You still have to take your axe in hand, go to the woodshed, and chop that wood before you can light the fire.)

「斧」 というのは、スラングで 「楽器」 という意味があります。”woodshedding” という言いまわしは、主にジャズ界で使われるのですが、これは他のジャンルにも当てはまるものだと思います。しばらく姿をくらましていたロバート・ジョンソン (Robert Johnson) が、戻って来て素晴らしい演奏で人々を驚かせたというのは有名な話です。トップ・プレイヤー達は皆、影でそういった努力をしているはずなのです。

私も現在は、斧を手に黙々とまき割り中です。進歩のない演奏で満足できるなら、人前で演奏するのは簡単です。でも、それでは自分で納得が行かないから、まきを割るのです。熱く、力強く、美しい火をともすことができることを祈りつつ。

2009/01/13

Rick Estrin の 教則DVD

Posted in 本 / DVD / 映画 tagged @ 8:47 pm by Yuki

丑年ハーピスト (しつこい?) のリック・エストリン (Rick Estrin) が、DVDを出したらしいです。その名も、”Rick Estrin Reveals Secrets Subtleties & Tricks of the Blues Harmonica”。

rick_estrin_dvd

こちらで、ちょっとですがサンプルを見ることができます。

Rick Estrin Reveals Secrets Subtleties & Tricks of the Blues Harmonica (Film Baby)

しょっぱな、耳をつんざくような演奏をしている男からハーモニカを奪うシーンには爆笑しました。よくぞやってくれた!しかし 「ブルース・ハープ=こういう演奏」 だと思っている人はいまだに多いですね。私がこのブログを作ったのも、そういうブルース・ハープに対する誤解をなるべく少なくできたらいいなあ、と思ったのがひとつの理由であります。

このページの下のほうには、ジェリー・ポートノイ (Jerry Portnoy) による解説も載っていますが、それを読んでますます欲しくなってしまいました。う~ん、欲しい!これは買うぞ!!

2009/01/11

SEYDEL の練習用CD-ROM

Posted in ハーモニカ, ハーモニカ小物 / お手入れ tagged @ 12:25 pm by Yuki

最近の私の練習の友。SEYDEL社の、バッキング・トラックが入ったCD-ROMです。

ピアノとドラムの演奏で、ロック・ブルース、シカゴ・シャッフル、ルンバ、モジョ・スタイルなど、11の異なるグルーヴの曲が収められています。とまあ、ここまでならあまり珍しくもないのですが、この製品の優れているところは、全てのトラックを12の違うキーで演奏できるところにあります。どのハープでもどのポジションでもOKで、とっても便利です。こういうのがずっと欲しかったので、すごくうれしい。私は去年の暮れあたりから、必要に迫られて (この事情は長いので、またの機会に説明する予定です。)、ブルースでよく使われる 1st, 2nd, 3rd ポジションの他に、4th, 5th, 12th ポジションも練習しているので、毎日の練習に使っています。

CD-ROMなので、操作方法が視覚的にわかりやすいところも良いと思います。
各トラックは、mp3ファイルとして、パソコンやmp3プレーヤーで演奏することも可能です。

seydal_bpp

難を言えば、全体に明るい曲調が多いです。これは曲のキーがメジャーかマイナーかということではなくて、例えば、シカゴ・シャッフルなんかも、ごりごりのブルージーな演奏ではなくて、ブギウギ調の明るい仕上がりとなっています。理論的に言えば、ブルース・スケールではなくて、メジャー・ペンタトニック・スケールを主に使った演奏です。全体にそんな感じなので、「このピアニストは、ブギウギ・プレイヤーなのかな?」 と思ってちょっと調べてみたら、やはりブギウギ弾きのようです。上手いですけど、「今日はファースト・ポジションで思いっきりダーティーな演奏の練習をするぜ!」 というような時にはちょっと合わないかも、と思います。まあそこは、「練習用」 と思って、あまり気にしないようにして練習するしかないですね。

それにしても SEYDEL は、画期的な製品を作るので、いつも感心します。社員は全部で22人という小さな会社ですが、だからこそできることもあるのかもしれません。ブリストルで行われるハーモニカ・フェスティバルに、毎年ドイツから社長が直々やって来て、プロモーションやセールスをするような、良い会社です。

プロモーションのやり方も、きれいなブロンドのお姉さんやかわいい男の子がハーモニカを持っている写真が使われていてかっこいいです。上の写真のステッカーと缶バッジも無料で配られていました。

SEYDEL のサイトで、このCD-ROMのサンプルを見ることができます (”Check it out online now” というところの下をクリックすると、ウィンドウが開きます。 )
SEYDEL Soundcheck Vol. 2 – Blues Playback Pack

2009/01/08

Kim Wilson – Juke, My Babe

Posted in ハーモニカ・プレイヤー, 本 / DVD / 映画 tagged , @ 7:05 pm by Yuki

昨年12月にアメリカで、”Cadillac Records” という映画が公開となりました。ご存知、チェス・レコードの話で、Muddy Waters、Little Walter、Willie Dixon、Howlin’ Wolf、Chuck Berry、Etta James なんかが出て来ます (もちろん本物ではないですが)。去年の初め頃にこの映画のことを知って、ずっと楽しみにして公開日をチェックしているのですが、イギリスでは春ごろということです。ブルース・ファンの人は納得行かない部分も多いらしく、賛否両論あるようですが、やはり楽しみであります。

cadillac_records_poster1

チェス・レコードの話ということで、もちろん音楽が出てくるわけですが、オリジナルではなくて、この映画のために演奏 / 録音された音楽が使われています。ハーモニカを吹いているのは、我らがキム・ウィルソン (Kim WIlson)。YouTube に “Juke” と “My Babe” の録音があったので、アップします。

Juke – Cadillac Record Sountrack
>My Babe – Cadillac Record Sountrack

kim_wilson_wt

ハーモニカ好きとしては、キムの演奏が聴けることも、この映画を見るひとつの楽しみになりそうです。

2009/01/06

ハーピストの干支

Posted in ハーモニカ・プレイヤー @ 2:16 am by Yuki

丑年ハーピスト特集という、また何の役にも立たない企画で新年が始まったこのブログであります。役立たずついでに、他のハーピストの干支も調べてまとめてみました。新年二発目は、更に役に立たない企画、「ハーピストの干支」 でございます。

古いブルース・ミュージシャンは誕生年がはっきりしていない場合がありますが、今回は、一応定説とされている誕生年を使いました。Dennis Gruenling と Joe Filisko は誕生年を見つけられなかったので、リストには入っていません。

ねずみ
Sonny Boy WIlliamson II (1912), Slim Harpo (1924), George Smith (1924), Carey Bell (1936), Lee Oskar (1948), Mitch Kashmar (1960)

うし
Jimmy Reed (1925), Dr. Ross (1925), Rick Estrin (1949)

とら
Sonny Boy I (1914), Tom Ball (1950), Sugar Blue (1950), Paul Oscher (1950), Jason Ricci (1974)

うさぎ
Billy Branch (1951), William Clarke (1951), Howard Levy (1951), Kim Wilson (1951)

たつ
Paul deLay (1952)

へび
Big Walter Horton (1917), Charlie McCoy (1941), Pat Ramsey (1953),

うま
Little Walter (1930), Paul Butterfield (1942)

ひつじ
Jerry Portnoy (1943), Paul Lamb (1955)

さる
Charlie Musselwhite (1944)

とり
Lazy Lester (1933), Magic Dick (1945)

いぬ
Junior Wells (1934), Adam Gussow (1958), Carlos del Junco (1958), Gary Primich (1958)

いのしし
DeFord Bailey (1899), Sonny Terry (1911), James Cotton (1935), Rod Piazza (1947)

「12年でひとまわり」 という感覚のある日本人としては、こうして干支別でハーピストを見るのは、なかなか興味深いです。例えば、いのしし年。まず DeFord Bailey がいて、その後、ひとまわりごとに Sonny Terry、James Cotton、 Rod Piazza と続く様は、時代の移り変わりを見るようで、感慨深いものがあります。

Billy Branch, William Clarke, Howard Levy, Kim Wilson という顔ぶれがそろった1951年のウサギ団もすごいです。こうやって並べると、William Clarke の死は本当に早すぎたんだよなあ、と実感しますね。

みなさんも、ハーピストとして自分がどの位置にいるのかを見てみると、おもしろいと思います。ちなみに私はトラ年で、Jason Ricci とタメです。

2009/01/01

丑年ハーピスト

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , , @ 2:46 pm by Yuki

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

丑年ということで、新年一発目のブログは、丑年ハーピスト特集でございます。調べてみたところ、ドクター・ロス (Dr. Ross)、ジミー・リード (Jimmy Reed) が1925年生まれ、リック・エストリン (Rick Estrin) が1949年生まれで丑年のようです。

dr_ross3
>Dr. Isaiah Ross – Feel So Good

jimmy_reed1
Jimmy Reed – High and Lonesome

rick_estrin1
Rick Estrin – Marion’s Mood

丑年の人は、温厚で慎重な努力家なのだとか。
ドクター・ロスとジミー・リードは、スタイルは違いますが、ギターを弾きながらラックを使っての演奏が多かったことにも共通点がありますね。

リック・エストリンの “Marion’s Mood” の Marion というのは、言うまでもなく、Marion Walter Jacobs (リトル・ウォルター) のことですね。かっこいいっす。ぜひ生でライブを見てみたいハーピストの一人であります。

今年もディープにブルース・ハープいたしましょう!