2009/02/02

ポジションって何? - 五度圏

Posted in 音楽理論 tagged , @ 12:19 am by Yuki

今日は、ポジションについての説明です。「ポジションってそもそも何?」 とか、「CハープでG調の曲を吹くのことを、どうして2ndポジションって言うの?」 と疑問に思っている方々への、ちょっとした音楽理論です。

西洋音楽で使われる音は、全部で12音あります。C、D♭(=C♯)、D、E♭(=D♯)、E、F、F♯(=G♭)、G、A♭(=G♯)、A、B♭(=A♯)、B です。鍵盤の上で見てみるとわかりやすいですね。
pianonotes

この12音を、五度圏 (circle of fifth) というシステムに当てはめると、下のような円ができあがります。

circle-of-fifths

この表は、時計回りで、完全5度ずつ進んで行きます。完全5度というのは、2つの音の高さの隔たり (音程) を表す度数のひとつです。ここでは、そのキーのメジャー・スケール (長音階) をトニック (主音) から上に数えて5番目の音 (ドレミファソラシドのソの音) のことです。例えに、この表をCから見てみます。Cの完全5度上の音はG、Gの完全5度上の音はD、Dの完全5度上の音はA、、、というように進んでいって、最後にFからまたCに戻り、12の音から成る円を完成させるわけです。

実は、1st、2nd などというポジションの名称は、この五度圏に基づいているのです。例えば、Cハープを手に持っているとします。それでC調の曲を吹いた場合が、1stポジションとなります。そこから順に、時計回りで、G調の曲だと2nd、D調の曲だと3rd、A調の曲だと4th、、、と数えて行くのです。他の調のハープを使う場合も理論は同じです。例えばAハープならば、A調の曲を演奏するのが1stポジションとなり、時計回りで一つ進んだE調の曲を吹く場合が2ndポジションとなります。

こうして見ると、ハーモニカのポジションは全部で12あることがおわかりですね。各ポジションにはそれぞれのキャラクターがあるので、演奏する曲によってポジションを選ぶわけです。今日、ブルースで頻繁に使われるのは何といっても2ndで、その次に1st、3rdという感じでしょうか。これは、この3つのポジションがブルースに合うということももちろんありますが、その他の理由として、これらのポジションがブルース・ハープの伝統となっているということもあると思います。ブルース・ハープは人の演奏をコピーして学ぶことが多いので、ポジションもやはり先代のやり方を受け継いで演奏する人が多いのだと思います。最近ではこの3つ以外のポジションを使う人も増えていますし、極端な話をすれば、スキルさえあれば、(その表現に限界があるとはいえ)、一本のハープで全てのキーを演奏することも可能なわけです。

ハーピストがジャムやセッションに出向くと、「ハープ何本持ってる?」 と聞かれることがよくあります。ハーモニカのことをよく知らないだけで、悪気がないのはわかっているのですが、私はこれがあまり好きではありません。せめて、「どのキーでも行ける?」 とか、「できないキーはある?」 とかにしてほしいなあ・・・。

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7件のコメント »

  1. msakai said,

    おはようございます。(といっても時差があるので。。)

    完全に私の疑問が解決されました!!! すごくわかりやすい解説ですね。
    このように説明してくれるものを探していたのですが、どうしても見つからずにモヤモヤしていましたの解説嬉しいです!! すっきりしました。ありがとうございます。

  2. Yuki said,

    >masakiさん

    わかりやすく説明できる自信はあまりなかったのですが、こんな感じでよかったでしょうか?お役に立てたとしたらうれしいです。

  3. tsudda said,

    ご無沙汰しております。お元気でしょうか。

    今回の説明、とても分かり易いと私も思います。
    そう言えば以前Big Walterが6つのポジションを使うと本人から聞いた、というSugar Blueの話を呼んだ事がありますが、今日のプロの方々の意識は一体どんな按配なんでしょうね?。流石に「一本のハープで全てのキーを演奏する事」は中々ハードルが高いように感じますが、そこに可能性があるのも事実でしょうね。そして12のポジション全てに精通する努力をするのか、特殊な配列のハープの可能性を模索するのか、overblow(及びoverdraw)というカードを使うのか、はたまたクロマティックハーモニカを使用するのか…興味は尽きないです。

  4. Yuki said,

    >tsuddaさん

    お久しぶりです。
    Big Walterが6つのポジションを使っていたというのは初耳です。録音で使っているの1st、2nd、3rdですよね。

    1st、2nd、3rd以外を使う有名なブルース・ハーピストには、Charlie Musselwhite なんかがいますね。Dennis Gruenling や Jason Ricci もたまにですけど他のポジションを使うこともあります。

    Cハープ一本で全てのキーを演奏するというのは (ブルースだけではありませんが) Howard Levy がやっています。彼の場合は、over blow / draw、その他のテクニックを総動員したアプローチです。

    私の個人的な意見としては、一本のハープで全調演奏するというのは、ブルースではあまり意味がない (効果的でない) 気がします。本文では、あくまでポジションの説明をするための例として書きました。ブルースでは、1st、2nd、3rdが必須ですが、この3つのポジションで素晴らしい演奏ができたら、他のポジションなんかできなくてもいいじゃないか、という考え方もありだと思います。ただ、12thや6thなど、1st、2nd、3rdでは出せない味わいの演奏ができるポジションを放棄してしまうのは、非常にもったいないことだなあとも思います。

  5. CMB said,

    初心者には難解な会話で、魑魅魍魎ですが、興味深い感じです。

    • Yuki said,

      >CMBさん

      ちょっと複雑な話ですね。
      初心者の方は、「セカンド・ポジション」を理解するだけでも十分だと思います。

  6. CMB said,

    解りました


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