2009/04/15

Marine Band Crossover

Posted in ハーモニカ tagged @ 10:48 am by Yuki

少し前に、ハーモニカおたくご用達のメーリングリストで、近々発売されるマリンバンドのニュー・モデルが話題になっていました。その名も、マリンバンド・クロスオーバー (Marine Band Crossover)。

Marine Band Deluxe や Marine Band SBS など、ホーナーの製品開発に深く関わって来たスティーヴ・ベイカー (Steve Baker) が、メーリングリストでこの新製品についての説明をしていました。以下は、スティーヴによる説明の要約ですが (本文ではもっと詳しく説明されていました。)、「~なのだそうです。」 という表現はまどろっこしいので省かせていただきます。

marineband_crossover

スティーヴは18ヶ月前に、密封加工とラミネート加工がされた竹製のコームを試して、その吹いた感触と感度に直ちに惚れ、ダイアトニック・ハープに竹製のコームを使うことをホーナーに勧めました。その後、色々なテストを重ね、去年の秋に、Howard Levy、Joe Filisko、Michael Timler を交えて、ブラインド・テストを含む様々なテストを実施。結果、竹製コームが、プラスティック製や梨木製のコームにかなりの差をつけて、総合的に高い点数を獲得しました。それを受けて、ホーナーはマリンバンドの新しいモデルに竹製コームを使うことを決めたのであります。

チューニングは、スティーヴ (ホーナー) が呼ぶところの “new compromise tuning” です。これは、従来のマリンバンドのチューニング (compromise tuning) と equal temperament の中間に位置するチューニングで、全ての3度 (2、5、8 ブロウ、3、7 ドロー) がequal temperament のそれより6セント低くチューニングされており、更に、ドロー・コードの7度は equal temperament にチューニングされています。結果、スムーズな響きのコードを保ちつつ、ファースト、セカンド、サード・ポジション以外のポジションを演奏する場合にも、ほどよく調和のとれた演奏が可能となる仕上がりになっています。

60ドル (約5,900円) というのはちょっと高いという意見に対しては、確かに安いとは言いがたいけれど、ジョー・フィリスコの 「ホーナーがこれまで作った中で最高のハーモニカ」 という意見を踏まえて、(少なくともスティーヴ自身にとっては) その値段分の価値がある製品であると言っております。

Marine Band Crossover が入手可能となるのは、アメリカではSPAH (ハーモニカ・フェスティバル) の行われる8月中旬、ヨーロッパではその1~2ヶ月前の予定。楽しみですね。

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6件のコメント »

  1. 匿名 said,

    これはすごいニュースですね。
    私は、MBデラックスが一番好きなのですが、どうしても使っているうちにコームが膨らんでくるのに悩まされます。竹のコームなら大丈夫そうですね。妥協してSP20を使ってますが、やはり木の音色の方が断然好きなので、大いに期待します。
    でもチューニングはどういうことなのでしょう???

  2. Yuki said,

    >匿名さん

    デラックスは私も好きですが、プラスティック・コームのハープ (ホーナー製に限らず) も、口に当たる感触がなめらかで好きです。スペシャル20はダークな音色ですよね。このあたり (コームの素材、音色) はもう、それぞれの好みでしかないですね。

    チューニングは、従来のマリンバンドに比べて、より平均律 (equal temperament ) に近いということです。それは言い換えると、純正律 (just intonation) からは遠ざかるということなので、コードの響きは幾分劣ります。しかしその分、様々なポジションでの演奏がスムーズになると考えて良いと思います。

  3. 匿名 said,

    なるほど。平均律 =equal temperament  純正律= just intonation なんですね。
    より平均律に近づいて、様々なポジションでの演奏がスムーズになるのは歓迎です。
    発売が待ちどうしいです。

  4. dman said,

    Marine Band Crossoverで検索していてこのブログが一番にヒットし、記事を興味深く読まさせて頂きました。
    竹はもともと東洋のイメージがある材料なのですが、日本のメーカーではなくHohnerが取り上げ製品化した、というのが又々面白いですね。
    JustとEqualの中間のチューニングというのも面白いです。個人的な感想ですが、(プリミティブなスタイルを除いて)Justは使いにくい気がします。私自身はequal派です。

    とても参考になる記事でした。

    • Yuki said,

      >dmanさん

      スティーヴは、竹は成長するのも早いし、梨木のように成熟するのを待たなくてもよいのも、利点のひとつだと言っておりました。

      従来のマリンバンドも just と equal の中間ですが、それよりも更に equal に近いということですね。

      私も色々なポジションを使うので、基本は equal 派ですが、でも just のあの素晴らしいコードの響きも捨てがたいなあと思います。ポジションによってチューニングを使い分けることが本当は理想なのでしょうね。

  5. […] 下記ブルースハープな日々さんの記事から引用させていただいてます。 https://blowharp.wordpress.com/2009/04/15/marine-band-crossover/ 従来のマリンバンドのチューニング (compromise tuning) と equal temperament の中間に位置するチューニングで、全ての3度 (2、5、8 ブロウ、3、7 ドロー) がequal temperament のそれより6セント低くチューニングされており、更に、ドロー・コードの7度は equal temperament にチューニングされています。結果、スムーズな響きのコードを保ちつつ、ファースト、セカンド、サード・ポジション以外のポジションを演奏する場合にも、ほどよく調和のとれた演奏が可能となる仕上がりになっています。 […]


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