2009/07/01

オーバー・ブロウ / ドロー

Posted in テクニック tagged , @ 10:16 pm by Yuki

先日の続きです。

ブルースハープの演奏におけるオーバー・ブロウ / ドローについての意見は様々で、かなり執着を持って音を出すことに取り組んでいる人もいれば、「リトル・ウォルターやビッグ・ウォルターなどの巨匠達は皆、オーバー・ブロウなんか使わずに素晴らしい演奏をしていたじゃないか。それなのにどうしてオーバー・ブロウなんかが必要なんだ。」 と言う人もいます。この 「どうしてオーバー・ブロウなんかが必要なんだ」 というのは、実は私もそう思っていた時期があるので、わからなくはないのです。現在でも、「オーバー・ブロウを使っているからすごい」 という価値観は私の中にはなくて、「どういう音楽を作り出すか」 ということが最も重要であると思っています。オーバー・ブロウやドローなどのテクニックをを駆使しても、音楽的に脈略がなかったり説得力がなかったりしては意味がないと思うし、オーバー・ブロウを含むたくさんの音をぴらぴらと速く吹きまくる演奏みたいなのにも興味がありません。私が目指すのは、「聞き手にオーバー・ブロウを使っていると気付かせないような演奏」 です。「音楽を作り上げていく中で、出したいと思う音があって、それがたまたまオーバー・ブロウだった」 というのが理想です。あくまでも、「文脈の中で必要だったから使った」 という感じで使いたいと思っています。そういう使い方を上手くやってのけていると私が感じるプレイヤーに、Joe Filisko、Dennis Gruenling、Jason Ricci、Steve Baker などがいます。

最近では、オーバー・ブロウ / ドローを演奏で使う人は珍しくなくなりましたが、全体的にはやはりまだ少数派だと思います。私も意識して練習に取り入れるようになったのはこの2ヶ月ほどで、それまでは実あまり興味がありませんでした。それは上で説明したように、「オーバー・ブロウなんて使わなくても良い演奏はできる」 という気持ちと、「毎日の限られた練習時間の中では、オーバー・ブロウなんかする前にまだまだやらなくてはいけないことはたくさんある」 という気持ちがあったからであります。でも最近は、「そこに音があるなら (ブルース・ハープという楽器がオーバー・ブロウ / ドローができるように作られているなら)、使わない手はないんじゃないか、というか、使って当然なんじゃないか」 と思い始めています。まあ、基礎的なテクニックがかなり改善されて、練習時間に余裕ができてきたということもあるのですが。何はともあれ、ジョーやデニスやジェイソンやスティーヴなどのように使いこなせるようになるのはまだまだ先のお話です。

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4件のコメント »

  1. ダイ said,

    私はもっぱら2ndポジションでやります。
    もっぱらなどと言うと、ベテランのようですが初心者です。

    他の楽器を2ndでコピーするときに、5番と6番のオーバーブローがほしいと思います。
    でも出ないので、そこはごまかしています。
    その音をオーバーブローで出されると『フゥーッ』と思います。

    • Yuki said,

      >ダイさん

      ダイアトニックで吹くブルースの魅力のひとつは、ベンド音の表現力だと思います。4穴も3穴も2穴も、それぞれに独特の個性がありますよね。私はその表情を生かした演奏をするプレイヤーが好きで、自分でもそれを目指しているところがあります。オーバー・ブロウ / ドローで出す音はあまりそういう表現力がないと長いこと思っていたのですが、ジェイソン・リッチが6穴オーバー・ブロウを半音近くまでスライドして上げるのを聞いて、「オーバー・ブロウでもこんなに表情豊かな吹き方ができるんだ」 と目が覚めた思いでした。そういう使い方ができたらいいなあと思っています。

  2. Hao said,

    いつも、楽しく読ませていただいています。伊丹の加藤先生やソーボク先生に習っているハーモニカ吹きです。

    オーバーブローは常に悩みの種です。大阪にいらっしゃる清川ソーボク先生がオーバーブローが得意と言う事で、スケール練習がしたくて習っています。

    一音一音の表現力まで気が回らず、ただひたすらにオーバーブロー、オーバードローの練習で少ない練習時間が費やされてしまいます。

    タングで練習するようにしていますが、技術のためだけの練習から早く音楽としての練習がしたく、試行錯誤しております。

    これからもブログの記事を楽しみにしております。

    • Yuki said,

      >Haoさん

      こんにちは。
      オーバー/ブロウとドローのやり易さは、ハーモニカによるという所も大きいと思います。とくにドローはきちんとセッティングされたものでないと難しいです。私もタングブロックではまだできません(泣)。お互いがんばりましょうね。
      コメントありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。


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