2011/02/06

弘法筆を選ばず

Posted in テクニック, ハープ日記, 音色 @ 8:20 pm by Yuki

先日、ジャム・セッションに行った時のこと。この日、ハープ・プレイヤーのために用意されていたのは、冴えない音のする小さなアンプと、それにつながれたビュレット・マイク。薄っぺらくてディストーションばかりが激しいひどいサウンドで、ハープ・プレイヤーの方々が気の毒だなあと思いながら聞いていました (私はこの日は演奏には不参加)。

しかし、こんなセッティングでも、上手い人が吹くとそれなりの音になってしまうから不思議です。いや、これは当たり前の事実で、不思議でもなんでもないのですが、これほど顕著にその事実を実感したのは今回が初めてだったような気がします。

アンプを通してかっこいい演奏をするには、音を身体全体に共鳴させて鳴らすというテクニックが必要となります。でもそれは最低限の必要条件でしかなくて (というか、音色作りは、アンプリファイド演奏に限らず、ハーモニカ演奏の基本中の基本ですね。)、本当に上手い人というのは、生音の良さという次元を超えたところで、アンプを上手く使いこなしているんだよなあ、としみじみと感じました。

何て言うかですね、機材 (アンプとマイク) の癖と持ち味を瞬時に理解して、その良い所を最大限に引き出すように、マイクのテクニックなり、演奏のアプローチなりを変えて行く・・・そんな印象でしょうか。ピアニストが、会場の音響や使うピアノによって、即座に指先のタッチやペダルの使い方を変えたりするのにちょっと近いかな、という気がします。

以前にも、アンプは楽器の一部という記事を書いたことがありますが、今回は機材がかなりひどかったので、アンプと吹き手の関係というのを一段と強く感じました。

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