2011/03/22

Pinetop Perkins – R.I.P.

Posted in ハーモニカ以外 tagged @ 11:44 am by Yuki

97歳といえば (とりわけこの時代のブルースマンとしては) 大往生だとは思いますが、それでもやっぱり悲しいニュース。ブルース・ピアニストにとっては、オーティス・スパン (Otis Spann) と並ぶ、大きな存在の人です。B.B.キングが捧げた言葉が新聞に載っていましたが、本当にその通りだと思います。

“He was one of the last great Mississippi Bluesmen. He had such a distinctive voice, and he sure could play the piano. He will be missed not only by me, but by lovers of music all over the world”.

– B.B.King

ブルース・ピアノの魅力がこれ以上にないくらいいっぱいに詰まった、彼のソロ・ピアノ。
Pinetop Perkins – After Hours

バンド・サウンドの重要な役目を果たしつつ、他のプレイヤーの邪魔には決してならない、彼のアンサンブルのセンスとスキル。
Muddy Waters With Pinetop Perkins In Concert.
Muddy Waters And Pinetop Perkins Part 2.

数年前にライブを見た時は、杖をついてステージに上がったパイントップ。本当に、最後の最後までミュージシャンであり続けた人でした。

あなたの音楽はずっと残って行くし、引き継がれて行きます。天国で、他のブルース・メンとの再会を楽しんでください。ありがとう。

広告

2011/03/12

祈っています

Posted in ハーモニカ以外 @ 8:25 pm by Yuki

一刻も早く、できるだけ多く、生存者が救出されますように。

怪我をされた方々、不便な思いをしている方々の苦痛が、軽減されますように。

家族と離れ離れになっている方々、連絡が取れない方々、不安な思いをしている方々に、少しでも早く心の平安が訪れますように。

こちらでも昨日の朝から日本の地震のニュースで持ち切りです。
私は地震の多い地域で育ち、小さい頃に震度6や5を経験しているので、地震が人の心にもたらす恐怖はとてもよくわかります。私の心が受けたダメージや、私の住んでいた町が受けた被害は、もちろん今回の地震がもたらしたそれとは比べ物になりませんが、それでも、現在人々が感じている底知れぬ恐ろしさは、少しですが想像できると思います。
そして、大切な人と連絡が取れなくて感じる、どうしようもない不安と苛立ちと無力感。平穏だった毎日が一瞬にして変わってしまう時の、目のくらむような絶望感。そういうものも、事故で夫を亡くしたことのある私は想像ができます。もちろん、ほんの少しですけれど。

本当に、心から祈っています。

2011/03/08

上原ひろみ

Posted in ハーモニカ以外 tagged @ 7:46 pm by Yuki

現役のジャズ・ピアニストですごく好きな方のひとり、上原ひろみさん。

オスカー・ピーターソンやアート・テイタム並のテクニックと、ブルースとジャズのブラックなフィーリングを用いて、いつも全力で楽しそうに迫力ある演奏をするピアニストです。「エロール・ガーナー大好き!」、「オスカー・ピーターソン大好き!」 というような気分全開の、ばりばり弾き倒す彼女の演奏ももちろん壮快で大好きなのですが、今回は (彼女としては、ということですけれど) 比較的シンプルな演奏を敢えて紹介したいと思います。曲は、パッヘルベルの 『カノン』。クラシックをあまり聞かない人でも一度は聞いたことがあるであろうあの曲。

Hiromi – Jazz in Marciac 2010 (fragm. # 1) Canon in D (Johann Pachelbel)

全体にそれほど音数も多くなくて、シンプルな演奏となっています。アドリブなんて、その大部分がメジャー・ペンタトニック・スケールで構成されています。シンプルな言葉で多くを語るこの演奏は、ブルース好きな方なら絶対に楽しめると思います。私はもう、何度見ても泣けてしまう。左手のストライドと右手のビハインド・ザ・ビートの感じはエロール・ガーナーっぽいですね。イントロダクションではプリペアド・ピアノも使用して、これもまたチェンバロのようで効果的です。イントロダクションからアドリブ、そしてエンディングへ向けての流れというか、盛り上げ方も上手いですよね。アドリブでこういう構成を作り上げるって、本当にすごいと思います。

この Jazz in Marciac での上原さんの演奏は、ピアノが良かったのか、ホールの音響が良かったのか、録音状態が良かったのか、いつにもまして彼女の音色のすばらしさと表現力の多彩さが際立っていると思います。『カノン』 はうちにあるCDにも入っているのですが、このライブ演奏は本当にすばらしい。指が回るだけではなくて、ピアノという楽器をよく理解して、その魅力を最大限に引き出せるピアニストだということが、はっきりと聞いて取れます。ぜひ生で見てみたい。

最後に、元気溌剌、ど迫力の彼女の演奏もひとつ。すごいですよ。
Hiromi Uehara – The Tom and Jerry Show