2011/05/31

トーンは自分自身の中に - マーティー・ドッドソン

Posted in テクニック, ハーモニカ以外, 音色 tagged , , , @ 8:57 am by Yuki

マーティ・ドッドソン (Marty Dodson) のドラムを聞くと、「ドラムにもトーン (音色) ってあるんだよなあ」 と改めて思うことが多い私です。ドラムに詳しいわけでは全くありませんが、この人は音がすごくきれいだと思います。先日の記事で、ジョン・ネメス (John Nemeth) がキッド・アンダーセン (Kid Andersen) や ランディ・バミューデス (Randy Bermudesa) と演奏しているクリップを紹介しましたが、そこでもドラムを叩いていたのがこの彼です。全体に気持ち良い演奏ですが (この人のドラミングはどうしていつもこんなに気持ちが良いのでしょう。)、特に曲の始め、4小節のイントロの4小節目 (0:11 あたり) のトーンが好きで、何回でも聞けちゃいます。シャンパンの泡がはじけるかのような美しいトーン。

John Nemeth & Kid Andersen – She’s Looking Good

彼の作り出すシャッフルのリズムとグルーヴも最高ですが、それを際立たせているのも、このクリアなトーンのような気がします。デヴィッド・バレットのサイトからの映像で、ドッドソンが様々なシャッフルの説明をしているクリップがあって、これがまた素晴らしい。ハーモニカ (David Barrett)、ギター (Rusty Zinn)、ベース (RW Grigsby) を加えての、バンドサウンドのデモンストレーションもあって良いお勉強になるかと思います (バックビートについての話などもしています)。

>Shuffle, Part 1 – Blues Harmonica Band Performance Training: Groove for BluesHarmonica.com

マーティーは、「どういうシャッフルを演奏するのかというのは、他のプレイヤーがどういった演奏をしているのか、どういったサウンドを作り出そうとしているのかによる」 と言っていますね。こういうところにも激しく同意。

それから、デヴィッド・バレットがこのお三方に、「ハーモニカ・プレイヤーが取り組むべき課題は何か」 という質問をするクリップもあって、そこでマーティーは、トーン (音色) についてこのようなことを言っています。

「いつもと違う音響の部屋で演奏する時、自分の望むトーンが得られないからといって、ハーモニカプレイヤー達がものすごく欲求不満を感じているところを見たことがある。僕も同じ欲求不満を感じることがあるよ。ドラムだってトーンがあるからね。チューニングを変えることだってできるし、例えば、スネアのボディが十分に聞こえない環境で演奏しなくちゃならないことだってあるかもしれない。演奏する部屋の音響がタムには合わなくてもスネアには合うということだってあるかもしれない。バスドラムが良く鳴らないということだってある。それが現実だし、そういう問題は付き物だよ。良いトーンを得ることをあきらめろって言うわけじゃないよ。でも、トーンはエキップメントの中にあるんじゃないって僕は確信している。エキップメントの中ではなくて、指とか、ドラムの叩き方とか、ハーモニカの吹き方とかの中にあるのがトーンなんだ。トーンは自分自身の中にあるもので、僕らはそれを自分自身で探し出さなくちゃいけない。これは音楽的にも肉体的にも、紛れもない真実だよ。だから、部屋の音響が良くないからってそんなにイライラしないで、他のバンド・メンバーと一緒に音楽的な演奏を作り出すことにエネルギーを注ぐことが大事なんだよ。」

難しいシチュエーションで演奏しなくてはならない時、私はこのマーティーの話の最後のくだりを思い出すようにしています。つい先日も、ひどいサウンドマンのおかげでステージ上でピアノとヴォーカルがほとんど聞こえなく (立派なPAだったし、しかもフル・バンドではなくて、ピアノ、ギター、ハーモニカのトリオだったんですよ!それでこれ以上は無理って!?)、一瞬パニックに陥りそうになったのですが、そこでふっとこのマーティーの言葉を思い出して救われるということがありました。ありがとう、マーティー。しかし、この方もなかなかの男前ですね。ちょっとさっぱりしすぎている感じが私のタイプとは違うのですが、巷の女子には人気がありそうです。

それはさておき、こうしてハーピスト以外のミュージシャン (しかも彼らのようなトッププレイヤー) によるハーピストへのアドバイスが聞ける機会ってあまりないので、とても興味深いですね。こういうビデオを作るあたり、デヴィッド・バレットはやはりさすがだと思います。他のアドバイスも勉強になるので、ぜひご覧になることをおすすめします。私は、ラスティ・ジンの、「もっと多くのハーモニカ・プレイヤーに歌を歌ってほしい」 、「音楽の構造を理解するために、ギターやピアノなどを学ぶと良いと思う」 という言葉に共感しました。

Rusty Zinn, RW Grigsby and Marty Dodson share what Harp Players should work on

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2件のコメント »

  1. Nogi said,

    マーティ・ドットソンは僕も大好きです。ソウルフルでタイトで本当に格好良いと思います。

    • Yuki said,

      >Nogiさん

      おお、やはりお目が高い。マーティが演奏しているクリップは、以前ランディのことを書いた時にも紹介したのですが、否定的なコメントがついてしまってちょっとがっかりしていたんです。このかっこよさがわかる人がいてくれてうれしいです!


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