2011/08/05

マジック・サムに恋をする

Posted in ハーモニカ以外 tagged @ 12:01 pm by Yuki

突然ですが、みなさん、良い夢ってどのくらいの確立で見ますか?目が覚めて、「あ~いい夢見た!」 と思えるような夢。私はもう、ほとんど見ません。悪夢はたくさん見ます。ぼろっと歯が抜け落ちる夢とか、血しぶきを飛ばしながら人々が殺し合いをしている夢とか、コンサートや試験やレッスンが目前に迫っているのに準備ができていなくてあせっている夢とか (この夢が実は一番怖い)。悪夢までとは行かなくても、暗くて不可解なデヴィッド・リンチ的な夢も多いです。裸電球ひとつで照らされる、古い旅館の廊下を一人で歩いている夢とか。日常生活で抑制している心の暗さが夢に出てきてしまうんでしょうか。とにかくそういう夢ばっかり。なんとかランディ・バミューデスと恋に落ちる夢とか、マジック・サムと見つめ合う夢なんかが見られる方法はないものかと思います。

内容のない前置きが長くてすみません。

そういうわけで (どういうわけだ。)、マジック・サムにはまっています。何を今更、という感じですが。もちろん前から好きだったんですけどね、でも、ふとしたことがきっかけで、以前から好きだった曲やアルバムに、もっとぐっと深いところではまり出すことってありませんか?

先日、ジョン・クリアリーのライブを観るためにロンドンへ行った際、iPod でアルバム “Black Magic” を聞いたんです。ライブへの期待と旅の高揚感を胸に抱えて、ぼーっと外の景色を眺めながら、マジック・サムの歌詞とその歌声とギター、バンドが作り出すグルーヴに耳を傾けていると、なんだかマジック・サムに恋をしているような気分になってしまいました。見つめ合って踊っているような、そして、彼の熱い思い、切ない思いを全て受け入れたい、その言葉に従って身をゆだねてしまいたいと思うような、そんな気分。リズムにのせて踊るように身体を揺らせながら、1拍目と3拍目でマジック・サムの気持ちをぎゅーっと集めて、2拍目と4拍目でそれを心にしっかり響かせる。そんな聞き方をしました。

なんだかものすごくわかり辛い表現になっていますが (汗)、この経験をした瞬間、目の前が開けたというか、ブルースについてのいろんなことが、ぱあっとわかった気がしたんです。どうしてシャッフルなのか、どうしてバックビートなのか、スローブルースはどうして三連なのか、どうしてブルース・スケールなのか。そういうようなことが。いえね、前からちょっとはわかっていたとは思うのですが、ひとつ上のステップへ行けたような、そんな気がするんです。マジック・サムに恋をしてからは、例えばサニー・ボーイ2世なんかを聞いても、身体や心への響き方が違います。さすがにサニー・ボーイには恋するという感じではないですが、でもその音楽の受け止め方は明らかに変わりました。

“Black Magic” に入っている曲はどれも好きですが、強いて挙げるなら “You Belong To Me” かなあ・・・。胸がどきどき、わくわく、きゅんきゅん。”Easy Baby” も良いですけどねえ。この曲はエロい!セクシー!う~ん、でもやっぱり、このアルバムの曲は全部好きです。

ということで、私の最近の 「恋してみたいブルース・マン」 ナンバー1は、マジック・サム。顔もけっこう好み。