2012/01/29

King Biscuit Time のレアな映像

Posted in ハーモニカ・プレイヤー, ハーモニカ以外 tagged , , @ 11:39 pm by Yuki

最近、アダム・ガッソーのフォーラムで、サニー・ボーイ2世とロバート・ロックウッド・ジュニアが演奏している貴重な映像が話題となっていました。音なしの映像なのですが、これがちょっと感動的だったので、まだ観ていない方のために紹介します。

YouTube の解説によると、このホーム・ビデオは、食料店のオーナーであり、キング・ビスケット・タイム(サニー・ボーイ2世が演奏していたことで有名なアメリカの長寿ラジオ番組)のスポンサーであった、マックス・ムーアさんの所持品だそうです。ライス・ミラーに「サニー・ボーイ」という名前を使うことを提案したのは、このムーアさんだったという話もありますね。

King Biscuit Time (1942, 1952)

前半は、1942年頃の映像だそうです。「キングビスケット小麦粉」の袋を前にして演奏するサニー・ボーイ2世とロバート・ロックウッド・ジュニア。二人とも若い!後半は1952年あたりの映像。音がないのが何とも残念なのですが、それでも若い二人の演奏する様子や、食料店の前でたむろする人々、キング・ビスケット・タイムのミニバスなど、当時の雰囲気が伝わってくる貴重な映像だと思います。写真で見るのとはやはりインパクの大きさが違って、私はやけに感動いたしました。

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2012/01/24

映画 BLUES HARP

Posted in 本 / DVD / 映画 @ 10:29 pm by Yuki

エタ・ジェームス、逝ってしまわれましたね・・・。

悲しいですが(しかも最近ある災難に遭って落ち込んでもいるのですが)、気を取り直して、今日は映画の話です。最近、三池崇史監督の『ブルース・ハープ』という映画があるということを発見しました。三池監督の作品にはすごく好きなものがいくつかあるので、期待が高まります。なんでも、ブルース・ハープを演奏する若者とヤクザの若者の話らしい。これはおもしろそうではありませんか。

というわけで、さっそく鑑賞。以下、ネタバレありです。

冒頭がとにかくかっこいい。時計を見ていたわけではないのではっきりとした時間は覚えていませんが、最初の10分くらいでしょうか。ライブハウスのシーンとヤクザの暴力シーンがテンポよく交錯。それから、忠治(池内博之)が煙草を吸うために擦ったマッチの灯りで、健二(田辺誠一)の顔が暗闇に浮かび上がる。この辺りまでが非常にかっこいいです。

三池監督は男性を美しく格好良く撮る人だと思います。それから、『46億年の恋』でもそうでしたが、ホモセクシュアルのプラトニックな愛を描くのが上手い。男性同士の濡れ場など一切ないのですが、忠治がシーツに絡まって眠っているシーンなんて非常にエロいです。池内博之くんの小麦色の肌がおいしそう。

それから、自分の野望を実現させる手段として寝たくもない女と寝る健二が、その情事のあとで執拗に歯を磨き、身体を洗い、仕舞いには嘔吐するシーンもインパクトがありました。劇中、彼がゲイだということは明確にされているわけではなく、このような歯磨きシーンや、忠治への目線、また、健二の弟分の行動などによって徐々に提示されて行きます。

全体的にもうちょっとブルース中心の内容かと思ったのですが、ブルースの映画というよりも、ヒューマン・ドラマの映画、又は青春映画という感じが強いです。ライブハウスのシーンはたくさん出てきますが、忠治がステージでハーモニカを吹くシーンは3度。それから、レコード屋でリトル・ウォルターのLPを買うシーンがあります(ここはちょっと興奮しました)。その他は特にブルースが出てくるところはないので、ブルースやブルース・ハープを核にしたストーリーだと思って見ると、ちょっと期待はずれとなるかもしれません。ちなみに私はなぜか、忠治が初めてステージに上がるシーンでものすごく恥ずかしくなってしまい、そわそわもじもじしてしまいました。一体何だったんでしょうあの恥ずかしさは。謎です。

それから、ブルースではないのですが、ライブハウスで演奏をしていた面影ラッキーホールというバンドが、シュールでおもしろくてかっこよかったです。YouTube で検索してみたら、映画で使われていた曲は見つからなかったのですが、それに似た感じの曲がありました。格好いいバンドサウンドと強烈な歌詞の組み合わせがもうすごいったらないです。この曲中の「毎晩誰かの車が来るたび 闇にくるまり」という歌詞は、「今晩誰かの車が来るまで 闇にくるまっているだけ」という佐野元春の『アンジェリーナ』からの引用でしょうね。そのあたりもおもしろい。

面影ラッキーホール/あんなに反対してたお義父さんにビールをつがれて

とここまで書いたら、佐野元春の『アンジェリーナ』が無性に聴きたくなりました。

佐野元春 アンジェリーナ

話がそれましたが、個人的にはなかなか好きでした、『ブルース・ハープ』。

2012/01/16

プレイフル・ドラゴン

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 12:39 pm by Yuki

今年はもうちょっとマメに更新しようと思っていたのに、すっかり久しぶりのブログとなってしまいました。新年からこれですよ、まったく。

先日、電話に出たら、いきなり 「どわわわわわわ」 というハーモニカの音 (コードのトレモロ) が聞こえてきました。また夫がしょうもないことして・・・と思っていたら、夫からではなくてオランダの友人からでした。もう良い歳 (70代) なのに、子供みたいに人生を楽しんでいるこの友人が、私は大好きです。彼と奥さんを見ているといつも、歳はこんなふうに取りたいものだと思います。去年は会えなかったので、今年はぜひ遊びにおいで!というお誘いを受けました。会いたいと思う友人、会いたいと思っていてくれる友人がいるのはありがたいこと。音楽を通して知り合った人には、様々な国籍や年代の人がいて、そういう面でも音楽をやっていて良かったなあと思うことが多いです。

さて、前置きが長くなりましたが、今日は新年恒例となった、「ハーピストの干支」 です。1月もすっかり半ばを過ぎて、今更という感じも否めませんが、お暇な方はおつきあいくださいませ。

辰年のハーピストは、Paul deLay。

彼のハーモニカは、遊び心があって、なんとも楽しい!

The Paul deLay Band – Harpoon Man

聴いているとついつい微笑んだり、吹き出したりしてしまいます。上の曲はブルーグラスっぽい曲調だからということもあるかと思いますが、次のようなダウンホーム調の曲でも遊び心がいっぱいです。こちらの方の演奏はちょっとビッグ・ウォルターっぽい音質とアプローチですが、でもやっぱり聞こえてくるのはディレイ節。

Paul deLay – “Keep On Drinkin” (Back In The Day)

ポール・ディレイに限らず、一流のプレイヤーの演奏には、どこか遊び心が感じられることが多いと思います。リトル・ウォルターにしろ、ビッグ・ウォルターにしろ、サニー・ボーイズにしろ・・・。それから何といっても、ジェームズ・コットン。現役のプレイヤー (コットンも現役ですが。) でも遊び心を持った人はたくさんいますが、特に私を笑わせてくれるのは、リック・エストリン。ポール・ディレイにももっと長生きしてほしかったですね。

やっぱり音楽は楽しくなくちゃ、です。

2012/01/03

New Year’s resolution

Posted in テクニック, ハープ日記, 音色 tagged , @ 1:38 am by Yuki

あけましておめでとうございます。

みなさま、よいお年を迎えられましたでしょうか。私は友達の家で楽しく年越しをしました (こちらでは家族と過ごすのはクリスマスで、年越しはパブへ行ったり友達と過ごしたりする人が多いんです)。その年越しパーティーで行われた曲名当てクイズでは、映画 「12モンキーズ」 のテーマを当て、なかなか幸先の良いスタートとなりました。テリー・ギリアムはすごく好きな監督なので、「12モンキーズ」 を当てて年越しとなったのは非常に嬉しいのですが、新年がテリー・ギリアム的悪夢の年にならなければいいけれど・・・と、実はちょっと不安だったりもします。

さて、年が明けて気分も新たに、今年は新年の抱負を宣言してこのブログを始めることにしました。もうちょっとまめに部屋の掃除をしようとか、甘い物を食べすぎないようにしようとか、あまりぐうたらしないようにしようとか、もう少し社交的になった方がいいとか、私の生活の改善点を挙げたら切りがないのですが、このブログは一応ハープ・ブログということで、ハーモニカについての抱負を述べたいと思います。こほん (咳払い)。

ということで、2012年の抱負。

「初心に帰る」

です。

先日、Hohner の Thunderbird を手に入れたと書きましたが、この楽器を吹き始めてから、「音色」 ということをより意識するようになったんですね。まあ当たり前のことではありますが、ロウ・キーのハーモニカをきれいに鳴らすには、口や喉の開き方や身体への共鳴のさせ方 (英語では reaonance chamber という言い方をします。) を少し変えなければならないということに気がついて、それから、普通の (ロウ・キーではない) ハーモニカに戻った時にも、以前よりこの reaonance chamber の作り方を意識するようになりました。音色に集中してロング・トーンの練習をしたりなど、正に初心に帰る、です。

それから、これは先日も書きましたが、Thunderbird を吹くようになってから、リズム演奏が楽しいんです。何といってもリズム演奏はブルース・ハープの核となるもの。ということで、今年は音色の改善と共に、リズム中心の演奏方を磨いて行く予定です。まずはサニー・ボーイ2世のコピーから始めるつもりだったのですが、やっぱり (予想した通り) これは難しくて歯が立たなかったので、サニー・ボーイIIスタイルで演奏しているリック・エストリンの曲のコピーから始めました。リック・エストリンができるようになってくるにつれて、サニー・ボーイIIもわかりやすくなってきました。サニー・ボーイIIとリック・エストリンに限らず、モダン・ハーピストの演奏を学ぶことによって、ODBG (Old Dead Blues Guys) の演奏がわかりやすくなるということはあると思います。例えば、キム・ウィルソンがリトル・ウォルターの、ジェリー・ポートノイがビッグ・ウォルターの演奏への導き役となるというようなことが。そういう意味でも私はやはり、たまにいる 「古い物以外は全てダメ」 的な考え方の人はもったいないなあと思います。

今年も古い物から新しい物まで、色々混ぜてブログを書いていく予定です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。ハープ・ラバーのみなさま、ブルース・ラバーのみなさまにとって、素敵な一年となりますように。