2012/03/14

On the Sunny Side of the Street

Posted in ハーモニカ以外 tagged @ 1:59 am by Yuki

日曜日はものすごく良いお天気で、夫婦でマウンテンバイクに乗ってお出かけしました。太陽の光を浴びて、緑の匂いを嗅ぎながら、森を抜け、原っぱを駆け抜け、くまのプーさん (ディズニーのではなく原作の) が出てきそうな小川のほとりを走り、満開の桜の下を通り、エイヴォン川に沿って走る午後。先を行く夫の後ろ姿を眺めながら自転車を漕いでいると、幸せで幸せで、なんだか泣けてきてしまったので困りました。私はここ数年 (よく覚えていないけれど、たぶん最初の夫を亡くしてからだと思うのですが) 最高に幸せだと感じると、悲しくなってしまうことがあります。この幸せな時もいつか終わってしまうんだなあとか、この美しい人も (私にとってはということですけど、もちろん。) いつかこの世から消えてしまう日が来るんだなあとか、いつかお別れをしなくちゃいけない日が来るんだよなあ、などと思うとたまらなく悲しくなってしまうのです。でも、その悲しみを感じることによって、幸せが何倍にも膨れ上がるから不思議です。真の幸せは、悲しみを持つことによってのみ感じられるものなのかもしれない、などと思います。

この莫大な宇宙の営みの中では、私たちの存在は本当にちっぽけなもの。生まれて、生きて、死んで行くだけ。あと100年もしたら、私のことなんて覚えている人はたぶんほとんどいなくなってしまう。私が見た美しい風景も、太陽の光の中で子供みたいにはしゃいでいる夫の姿も、私たちが共有した幸せな思い出も、すべて消えてなくなってしまう。でも、それでいいんです。それが宇宙の法則であり、命はやはり、限りがあるからこそ尊く美しいものだと思います。

今日の一曲はそんな気持ちにぴったりな、”On the Sunny Side of the Street”。私にとってこの曲は、人生の幸せの真髄を表すような曲です。

コートと帽子を持って
心配事なんか戸口に残して
ただ足を通りの陽の当たる側に向けてごらん

パタパタという音が聞こえるよ
その嬉しそうな音は君の足音だね
人生って素敵に成り得るんだよ
通りの陽の当たる側ならね

ブルースを抱えて、道の日陰の側を歩いて来た
でももう怖くないんだ
陽の当たる側に渡って来たから

1セントも持っていなくても
ロックフェラーみたいにお金持ちになれる
だって、足元に金の粉が散らばっているんだ
通りの陽の当たる側にはね

サッチモやビリー・ホリデーの録音も大好きですが、私が一番好きなのは、やはりジェームス・ブッカーの演奏です。この曲はブッカーの定番でたくさんバージョンがあるのですが、今日は最後に歌も入っているこちら。”New Orleans Piano Wizard: Live!” というアルバムに入っているものです。

>James Booker – On the Sunny Side of the Street

歌は最後にちょっとだけですけど、ピアノが必要なことを全て語っています。この人のピアノはどうしてこんなに心に響くのでしょうか。それはやはり、人生における幸せや悲しみをよく知っていた人だからなのではないかと思います。

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6件のコメント »

  1. ogietetsu said,

    結局、時間は「今」の連続だから、素晴らしい「今」がどのくらい持てるかなんだろうと思います。
    つかの間に幸せな思いに、喜びと共に涙しましょう。
    まだ、私たちの葉が風の中で踊りを舞っている間に。

    オギテツ

    • Yuki said,

      >オギさん

      全ての人生がおとぎ話みたいに、「いつまでも、いつまでも、幸せに暮らしました」というエンディングだったらどんなにいいだろうかと思います。でも、どんな人の人生もいつかは終わってしまうんですよね。だからこそ、自分や愛する人の命を尊く思うのかもしれませんけれど。

  2. shin555 said,

    いいですね~♪
    このピアノ、大好きです!

    • Yuki said,

      >shin555さん

      ジェームス・ブッカーは、私ピアノ・ゴッドなんですよ~。
      大好きです!!

  3. ペタブギ said,

    その気持ち、すごくよく分かります。
    yukiさんのように上手く言葉で表現できないので、最近ブログで「面倒くさい」などと極端な言葉を書いてしまいました。だめですね。笑。

    どんなに憂鬱な気持ちを抱えていても、ポカポカ日にあたっているだけで、その瞬間はどんな気持ちも幸せに変ったり。

    今日は日本は曇りだけど、明日は晴れるといいなあ。

    • Yuki said,

      >ペタさん

      イギリスって雨が多いので、太陽の光が貴重なんですよ(笑)。
      それで、こっちに来てからは特に、太陽のありがたみを感じます。
      でも日本でもそうでしょうね。見慣れた風景も太陽の下で見ると心が浮き立ちますね。


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