2013/08/25

Sonny Boy Williamson I に挑戦

Posted in テクニック, ハープ日記, ハーモニカ・プレイヤー, 音色 tagged @ 10:49 pm by Yuki

先日書きました通り、ただ今サニー・ボーイ・ウィリアムソン I のコピーに夢中です。朝から晩まで(時間の許す限り、ということですが。)ハーモニカ漬け。この2週間半、一歩も外に出ない、という日もありました。不健康極まりないです。サニー・ボーイ1世は大好きなハーピストですが、「難しくて歯が立たない」という意識が強かったので、これまでコピーは遠回しにして来ました。ですが、ワークショップでジョー・フィリスコの演奏に触れてすっかり盛り上がり、どうしてもやってみたくなっちゃったのです。で、やってみたらですね、やっぱり非常に難しかったっていう(笑)。

短い和音がぱっと入るところがたくさんあって、そこが一番の難関。「普通のタング・スラップとも違う様だし、一体どうやってるの~?」と、何回も何回も聞き直し、ハーモニカでああでもないこうでもない、とやってみて、また聞き直し・・・の繰り返し。それと関連して、2穴ドローと3穴ブローの使い分けも苦労しました。「ここは普通、2穴ドローでしょ!」というところで3穴ブローが使われているところがあることが判明したりして、難しいったらありゃしないです。2穴ドローと3穴ブローは同じ音(セカンド・ポジションではそりゃもう重要なトニック)ですが、サニー・ボーイ1世の場合、その使い分けによって音色を変えたり、グルーヴ感を出したりしている様なので、できるだけ正確にコピーするようがんばりっています。

特に注意している点としては、強く吹きすぎないこと!パワフルな音、ブルージーな音、ダーティーな音、パーカッシヴな音を出そうとすると、ついつい力いっぱい吹いてしまう、というのはハーピストならば誰でも一度は犯してしまう間違いですね。それから、音色。私は、日々の練習の一貫として、「どんだけ太い音を出せるか」という研究(というほど大それたものではないです。ただの練習ですね。)をしているのですが、それとは真逆の薄っぺらーい音が意図的に使われているところがあるので、そういうのもできるだけコピーして行くつもりです。あと、ダーティーなところはものすごくダーティーですが、クリーンなところも多いということが判明したので、その辺りもなるべく注意して吹き分けしています。誰かのコピーをすることのメリットのひとつとして、「自分の吹き癖から脱出できる」というのがあると思います。私なんかはつい全部ダーティーにしたくなっちゃうんですが、そこをぐっと抑えてあえてクリーンでやってみる、というのはすごくよい訓練になります。

本当はサニー・ボーイ1世についてもっと書くはずだったのですが、長くなったので、私が好きで好きでたまらない彼については、次回ゆっくり書きたい思います。

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2013/08/21

Mark Graham

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 11:10 pm by Yuki

今回参加したブルース・ワークショップでは、マーク・グレアムもハーモニカを教えに来ていました。カントリー・ブルースやフォークを主に演奏する素晴らしいプレイヤーで、私はジョー・フィリスコがビギナーのクラスをやっている間は、マークのクラスでお勉強しました。

彼の演奏は、ごりごりのブルースとは違いますけれども、やはりブルースに共通する点はたくさんありますし、ブルースの要素がたくさん入っています。

mark_graham.resized

有名なこの曲をマークがやるとこんなふうになります。ダイアトニック・ハーモニカの魅力を見事に引き出した演奏。こういうのを聞くと、ハーモニカって本当に色々な表現ができる素晴らしい楽器だなあ、と思います。
The Kings of MongrelFolk™-John Henry

それから、マークの曲は歌詞がおもしろくて、コンサートでもどっかんどっかん笑いをとってました。この曲なんか、天国的に美しいハーモニカのイントロとソロと、愉快な歌詞が絶妙にマッチしています。ハーモニカを聞いていると本当に美しくて泣けてくる、でも歌詞がおかしくて笑えてくる、不思議な魅力のある曲です。
The Kings Of MongrelFolk™-Last Words

2013/08/12

ブローベンドの練習方

Posted in テクニック tagged , @ 10:13 pm by Yuki

テクニック的な面でも、メンタルな面でも、ジョー・フィリスコのワークショップで学んだことは数え知れませんが、実用的なことで役に立って助かったことの一つに、ブローベントの練習方があります。本当に目から鱗だったので、このブログで皆さんにおすそ分けです。既に知っている方もいるかも知れませんが、知らない方も多いと思うので。

ジョーが言うには、ブローベンドは「舌を押し上げてする」と勘違いされがちだけれど、実際はドローベンドと同じように舌は下がるのだそうです。

それを踏まえて、この舌が下がる感覚を確かめながら練習するために、まずDハープの6穴をドローベンドしてみます。音としては、BからBbにベンドすることになります。それからその時の身体の使い方を保つ様にしながら、Gハープの8穴をブローベントします。BからBb、先ほどと同じ音です。同じ要領で、Fハープの6穴をドローベンドしてから、Gハープの9穴も練習します。こちらは、DからDbとなります。この様に、ブローベントの練習をする時は、常にDハープとFハープをGハープと交換して確認しながらするように、とのことでした。

ドローベンドを力んでやっている場合は、まずそこを改善しないと難しいかもしれませんが、ドローベンドがリラックスしてきちんとできている場合は、この方法でブローベントもすぐにできるようになる(できかかっていた人の場合は改善される)と思います。

私は舌を押し上げていたわけではないのですが、タングブロックでのブローベントが(練習不足もあり)いまいちだったのです。でも、ジョーのこの練習方を使ったら、一発で改善されました。タングブロックでドローベンドはできてもブローベントができない、という方はぜひお試し下さい。パッカーでやる場合も、ドローベンドとブローベントで舌や身体の使い方が変わらないようにする、という練習の仕方は同じです。

それからやはり、耳をきちんと使って、きれいな音が出ているか確かめながら練習することが大切だと思います。DハープとFハープのドローベンドと同じ様な音が、Gハープのブローベントで出ているかどうか、確認しながらやると良いと思います。

舌を押し上げたり、力づくで吹き込んだりしてもブローベントはできることはできますが、やはりハーモニカという楽器の構造に合った吹き方をした方が良い音がしますし、何より断然楽な演奏ができます。

ジョーはカスタマイザーとしても有名な方で、彼のレッスンを受けていると、今回のように、「ハーモニカの構造を知り尽くした人の教え方だなあ」と感じることがあります。こういうことを書くと、「本人もカスタマイズしたすごいハーモニカを使ってるんだろうな」と思う方も多いと思いますが(私も数年前にお話するまでは思っていました。)、最近は自分用にはもっぱらCrossoverを使っているそうです。チューニングは純正律に近づけている様ですが。

どの生徒に対しても、的確な注意と指示を与えつつ、励みになる言葉を常にかけていたジョー。音楽を教える立場としても(私は仕事でピアノを教えています。)、学ぶことがたくさんありました。彼のハーモニカに対する愛情、ハーモニカを教えることへの情熱、ブルース・ハープの歴史と歴代のハーピストのスタイルにおける知識、それから、あたたかく愉しいその人柄。最も尊敬するハーピストの一人です。

2013/08/07

Sonny Boy Williamson I のコピー

Posted in ハープ日記, ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 12:12 pm by Yuki

一週間のブルース・ワークショップから生還しました。ものすごく刺激が多くて楽しくて勉強になったのですが、毎晩ジャムやおしゃべりで夜更かしして、平均睡眠時間が一日3時間という日々だったので、ほんと死ぬかと思いました。

ジョー・フィリスコ大先生は、やはり素晴らしかったです。もうね、神の領域です。たくさんの刺激を受けて、今は「あれもやりたいこれもやりたい」、「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」という思いで頭がぐるぐるしています。そんな頭を整理して、とりあえず始めたのが、サニー・ボーイ1世のコピー。もう一人のサニー・ボーイと同じくらい大好きなハーピストですが、まともにコピーに挑むのは実は初めてです。

彼の演奏は、ボキャブラリーはそれほど多くはないですが、学びどころが満載です。この人のコピーが完璧にできたら、ブルース・ハープの重要な部分はほとんどマスターできたも同然、というくらいのプレイヤーだと思います。昨日からこの方のコピーばかりやっていますが、ほんと飽きません。アコースティックの演奏(アンプを使わない生ハープの演奏)なので、音色もコピーしやすいですし、細かいリズムがいたる所に入っているので、一人で演奏していても楽しいです。とりあえず3曲ほど練習していますが、できればもっと増やしたい。

ところで、サニー・ボーイ1世の曲で有名なものに、Good Morning Little Schoolgirl というのがありますが、

Sonny Boy Williamson – Good Morning Little Schoolgirl

この曲は現代では、公の場で演奏するのはちょっと憚られます。特にイギリスではペドファイル的なものに対して過剰反応する傾向があるので(確かにひどい事件も多いので、そういう人達の気持ちがわからなくはないのですが。)、この曲は私はたぶん歌うことはないだろうと思います。ちょっと残念ですけれど。

それにしても、CDでもYouTubeでも、サニー・ボーイ1世の曲なのに2世の写真が載っているのをよく見かけますが、あれは何とかならないものでしょうかね?