2013/03/15

練習時間の分割

Posted in テクニック tagged @ 1:07 pm by Yuki

ちょっと前に、David Barrettが練習時間を分割することについてツイートしていました。リツイートしましたが、ツイッターやっていない方も多いでしょうし、興味深い話題だったので、ブログでも取り上げたいと思います。

バレットは今、ダブルベースを勉強しているそうで、自分の毎日の練習パターンを例として挙げていました。

午前中

15分間 ・ エクササイズ (運指、音程に基づく練習。)
45分間 ・ 譜読み (教本を使って、指のポジションと譜読みのスキルを発展させる。これは集中力が要るので、午前中にやっておく。)

午後

15分間 ・ スケール (これはちょっとした時間を見つけて済ませてしまう。5分間ずつ暇を見つけて練習すれば完了。)
15分間 ・ ii-V-I 進行 (音楽に合わせて、基本のルート、3rd、5th、b5 の動きを練習。)

30分間 ・ 12時間のレッスンの後、僕の脳みそはくたくたになっている。でも、こういう時こそ音楽を演奏するのにぴったりなんだ。何も考えずに、間違っても曲の途中で弾き直したり止まったりせずに、ただただグルーヴする!

週末

新しい曲に専念できる時間。曲を聞いたり、写譜したり、いろいろなアプローチで練習する。次の週に練習できるようにするための下準備。

いやあ、すごいですね。12時間もレッスンの仕事が入っていて、その中でこうやって時間を見つけて練習しているとは。私も見習わなくては。人によっては朝は練習できないなど、色々と事情はあるかと思いますが、日々の貴重な練習時間を効率よく使うという意味で、バレット氏のこの練習構成は良い参考になるかと思います!

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2012/02/29

Sugar Ray Norcia + David Barrett、Rod Piazza + Kim Wilson

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , @ 10:31 pm by Yuki

デヴィッド・バレットのサイトに、シュガー・レイ・ノーシアが出ておりました。この企画恒例の、インタビュー後の演奏がこちら。

Sugar Ray Norcia Playing Snippet for BluesHarmonica.com

シュガー・レイ・ノーシアは、すごく好きなプレイヤーです。ハーモニカはもちろん、歌もめちゃくちゃ上手い。こういうオフな感じでハーモニカ吹いている彼は、なんか熊みたいでかわいいですね。毎度のことですが、デヴィッド・バレットのバッキングも良いです。こういうのやらせたら、この方は本当にすごい。ハーモニカのデュオって難しいですが、これはお手本みたいな演奏だと思います。

デュオで思い出したのですが、YouTube にはロッド・ピアッツァとキム・ウィルソンが一緒に演奏している映像もありますよね。33秒という短いクリップですが、私はこの映像が大好きです。この組み合わせは最強!最前列で写真撮りまくっている男性が二人いますが、気持ちわかります(笑)。こりゃ撮りますよ。この二人、スタイルは違いますが、だからこそおもしろい演奏です。「動きがかっこいいハーピスト番付」 という企画をやった時にも書きましたが、このクリップのロッドは特にかっこいいなあ。

Rod Piazza and Kim Wilson live

2011/05/31

トーンは自分自身の中に - マーティー・ドッドソン

Posted in テクニック, ハーモニカ以外, 音色 tagged , , , @ 8:57 am by Yuki

マーティ・ドッドソン (Marty Dodson) のドラムを聞くと、「ドラムにもトーン (音色) ってあるんだよなあ」 と改めて思うことが多い私です。ドラムに詳しいわけでは全くありませんが、この人は音がすごくきれいだと思います。先日の記事で、ジョン・ネメス (John Nemeth) がキッド・アンダーセン (Kid Andersen) や ランディ・バミューデス (Randy Bermudesa) と演奏しているクリップを紹介しましたが、そこでもドラムを叩いていたのがこの彼です。全体に気持ち良い演奏ですが (この人のドラミングはどうしていつもこんなに気持ちが良いのでしょう。)、特に曲の始め、4小節のイントロの4小節目 (0:11 あたり) のトーンが好きで、何回でも聞けちゃいます。シャンパンの泡がはじけるかのような美しいトーン。

John Nemeth & Kid Andersen – She’s Looking Good

彼の作り出すシャッフルのリズムとグルーヴも最高ですが、それを際立たせているのも、このクリアなトーンのような気がします。デヴィッド・バレットのサイトからの映像で、ドッドソンが様々なシャッフルの説明をしているクリップがあって、これがまた素晴らしい。ハーモニカ (David Barrett)、ギター (Rusty Zinn)、ベース (RW Grigsby) を加えての、バンドサウンドのデモンストレーションもあって良いお勉強になるかと思います (バックビートについての話などもしています)。

>Shuffle, Part 1 – Blues Harmonica Band Performance Training: Groove for BluesHarmonica.com

マーティーは、「どういうシャッフルを演奏するのかというのは、他のプレイヤーがどういった演奏をしているのか、どういったサウンドを作り出そうとしているのかによる」 と言っていますね。こういうところにも激しく同意。

それから、デヴィッド・バレットがこのお三方に、「ハーモニカ・プレイヤーが取り組むべき課題は何か」 という質問をするクリップもあって、そこでマーティーは、トーン (音色) についてこのようなことを言っています。

「いつもと違う音響の部屋で演奏する時、自分の望むトーンが得られないからといって、ハーモニカプレイヤー達がものすごく欲求不満を感じているところを見たことがある。僕も同じ欲求不満を感じることがあるよ。ドラムだってトーンがあるからね。チューニングを変えることだってできるし、例えば、スネアのボディが十分に聞こえない環境で演奏しなくちゃならないことだってあるかもしれない。演奏する部屋の音響がタムには合わなくてもスネアには合うということだってあるかもしれない。バスドラムが良く鳴らないということだってある。それが現実だし、そういう問題は付き物だよ。良いトーンを得ることをあきらめろって言うわけじゃないよ。でも、トーンはエキップメントの中にあるんじゃないって僕は確信している。エキップメントの中ではなくて、指とか、ドラムの叩き方とか、ハーモニカの吹き方とかの中にあるのがトーンなんだ。トーンは自分自身の中にあるもので、僕らはそれを自分自身で探し出さなくちゃいけない。これは音楽的にも肉体的にも、紛れもない真実だよ。だから、部屋の音響が良くないからってそんなにイライラしないで、他のバンド・メンバーと一緒に音楽的な演奏を作り出すことにエネルギーを注ぐことが大事なんだよ。」

難しいシチュエーションで演奏しなくてはならない時、私はこのマーティーの話の最後のくだりを思い出すようにしています。つい先日も、ひどいサウンドマンのおかげでステージ上でピアノとヴォーカルがほとんど聞こえなく (立派なPAだったし、しかもフル・バンドではなくて、ピアノ、ギター、ハーモニカのトリオだったんですよ!それでこれ以上は無理って!?)、一瞬パニックに陥りそうになったのですが、そこでふっとこのマーティーの言葉を思い出して救われるということがありました。ありがとう、マーティー。しかし、この方もなかなかの男前ですね。ちょっとさっぱりしすぎている感じが私のタイプとは違うのですが、巷の女子には人気がありそうです。

それはさておき、こうしてハーピスト以外のミュージシャン (しかも彼らのようなトッププレイヤー) によるハーピストへのアドバイスが聞ける機会ってあまりないので、とても興味深いですね。こういうビデオを作るあたり、デヴィッド・バレットはやはりさすがだと思います。他のアドバイスも勉強になるので、ぜひご覧になることをおすすめします。私は、ラスティ・ジンの、「もっと多くのハーモニカ・プレイヤーに歌を歌ってほしい」 、「音楽の構造を理解するために、ギターやピアノなどを学ぶと良いと思う」 という言葉に共感しました。

Rusty Zinn, RW Grigsby and Marty Dodson share what Harp Players should work on

2010/11/02

NHL Festival 2010 – その1・ David Barrett

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , , , @ 7:46 pm by Yuki

先週末は、NHL (National Harmonica League) のフェスティバルに参加しました。

なんといってもすばらしかったのが、デヴィッド・バレットのワークショップ。デヴィッドは教え方が上手いことで有名で、彼のウェブサイトオンライン・マガジンにお世話になっている私はとても楽しみにしていたのですが、結果、私の期待を遥かに上回る内容でした。

ワークショップは、最初に質問を受け付けて、それについてひとつずつ説明して行く、という形で行われました。実は私は、初心者から上級者まで色々なレベルの人が混じったクラスで、こういう質問→応答という形態のワークショップをするのは危険ではないか?と心配したのです。例えば、「ヴィブラートの仕方」 や 「ベンドの仕方」、「曲中でのポジションの変え方」 なんて、それぞれが、説明するのに1時間かけてもまだ足りないというような質問ですよね。それで、そういうのをうだうだとやっているうちに時間が過ぎてしまって、結局学ぶこと (素晴らしいミュージシャンのワークショップだからこそ学べるはずのこと) はあまりなかった、というようなことが過去の経験としてあるのです。しかしデヴィッドは、そんな私の心配をよそに、手際よくワークショップを進めて行きました。質問は全部で12~13個はあったと思うのですが、1時間という短い時間の中で、全ての質問にさくさくと的を得た回答をするその姿は、お見事としか言い様がありませんでした。

更に、各質問に対する答えは、初心者にわかりやすく、かつ中級者・上級者にも更なる上達のヒントを与えるような内容で、もう本当にすばらしかったです。ひとつひとつが、楽器の仕組み、身体の使い方をしっかりと理解した人ならではの核心を突いた説明で、何度も目から鱗が落ちました。

夫はドイツでのフェスティバルに参加した際に会っているのですが、私は、生バレットは初めて。実際に実物を見た感想は、「さっぱりしている」。ウェブサイトのビデオなんかでもさっぱりしていますが、実物はよりさっぱりとクリーン、穏やかで、教養のある感じ。ブルース・プレイヤーがこんなにさっぱりしてしまって良いのでしょうか。つるっと剥けたゆで卵みたいです。雰囲気的には、リー・サンキーとかぶるのですが、リーの方はもうちょっとクリエイティブで常に頭が高速回転しているという気がします。全くの偏見に基づいた個人的な印象ですけれども。

写真は、深夜にホテルのバーで行われたジャム・セッション。左から、Brendan Power, Lee Sankey, David Barrett, Mick Kinsella。

2009/11/25

David Barrett のニュー・サイト

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , , , , , , @ 11:59 am by Yuki

デヴィッド・バレットは、演奏だけではなくて 「教えること」 に力を注いでいるハーピストのひとりで、彼の素晴らしいオンライン・マガジンについては、このブログでも紹介したことがあります。
David Barrett - The Diatonic Harmonica’s Greatest Strength

そのバレットが、ブルース・ハーモニカを学ぶためのホームページを近々リリースするそうで、これがかなりエキサイティングなものになりそうだということが、ハープ界で話題になっていました。YouTube にこのサイトを紹介するビデオがアップされていますが、多くのハーピストのインタビューなどもあり、確かに興味深いです。

BluesHarmonica.com Preview

私はデニス・グルンリング (Dennis Gruenling) が出てきたところで失神しそうになったのですが (声と話し方がセクシーなのよね。)、他にもリック・エストリン (Rick Estrin), ジョー・フィリスコ (Joe Filisko), ジェイソン・リッチ (Jason Ricci), ゲイリー・プリミチ (Gary Primich), ゲイリー・スミス (Gary Smith) などなど、盛りだくさんです。ちなみに私はリック・エストリンのところでは (良い意味で) 大爆笑してしまいました。各インタビューは約1時間半の長さというのもうれしいです。

このサイト (bluesharmonica.com) がリリースされるのは12月20日。月ごとに購読料を払って、すべてのコンテンツにアクセス可能となるシステムだそうです。私なんかはデニスのインタビューを見るためだけにでも購読料払っちゃおうかなと思います。
楽しみですね。

2008/09/02

David Barrett - The Diatonic Harmonica’s Greatest Strength

Posted in テクニック, ハーモニカ・プレイヤー tagged , @ 6:54 pm by Yuki

デヴィッド・バレット (David Barrett) が編集しているオンライン・マガジンで、Harmonica Sessions というのがあります。2ヶ月に一度更新 (オンラインとはいえ一応マガジンなので、「発行」 と言った方がいいのかな?) され、バレット本人をはじめ、様々なハーピストによる記事が載っていて、なかなか読み応えがあります。

8月号 (最新号) はデヴィッド・バレットによる “The Diatonic Harmonica’s Greatest Strength” というタイトルのハーモニカ練習法の記事があり、これがとても興味深かったです。
The Diatonic Harmonica’s Greatest Strength (Harmonica Sessions)

「ダイアトニック・ハーモニカの最大の強みは、ひとつの音を多くの方法で表現できるということにあります。」 と始まるこの記事。4小節の短いリックを、異なる13の方法で演奏する練習です。例1は、ロングノートにビブラートかトレモロを加える奏法、例2は音の出だしをベンドする奏法、、、などなど。オーディオのファイルをクリックすると、実演も聞くことができます。バレットは同じ例を、アコースティックとアンプリファイドで2度ずつ演奏しています。確かにブルース・ハープは、同じリックでもちょっと手を加えるだけで違う表現になりますよね。バレットのこの記事はとても良い例だと思います。今日は一通り、全ての例を練習しました。

デヴィッド・バレットは、しっかりとしたメソードを持った、優れた教師であることで有名です。私は本人にお会いしたことはまだないのですが、機会があったらワークショップに参加したいと思うハーピストの一人であります。