2013/06/07

Rick Estrin のワークショップ

Posted in テクニック, ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 11:07 pm by Yuki

リック・エストリンがワークショップをしているクリップ。ちょっと前にYouTubeで見つけてはまっていました。クリップは全部で4つあってどれも大変ためになりますが、私が一番「そうそうそう!」と共感したのはこちら。「ハーモニカっていうのはコードの楽器なんだ」ということと、「音をシェイプすることの大切さ」を話しています。

2º Worshop Bends Harmônicas – Rick Estrin – Dicas de como se tocar Blues

rick_estrin1.resized

私もやはり、ブルースでは、ハーモニカを「コード・インストゥルメント」と捉えている人の演奏が好きです。音のシェイプについては、最近特に意識して練習していたことなので、特に共感しました。

まあこれらのことはどちらも、リック・エストリンに限らず、これまで色々な人が言っているのを聞いたことがありますが、こうしてリックが語っているのを映像で見るとやはり説得力があります。

2013/04/13

大野木一彦ブルースバンド – You Can Do

Posted in ハーモニカ・プレイヤー, CD tagged , @ 12:19 pm by Yuki

大野木一彦バンドの新譜、”You Can Do”。

you_can_do2.resized

聞いた感想は、素晴らしい!の一言でした。お友達だからということを抜きにしても、文句なしにかっこいい。ブルース好きの方には太鼓判付きでお勧めします!ブルースの新譜聞いてここまで盛り上がったのは、久しぶりな気がします。

まずですね、バンドサウンドとしてかっこいい。私は元々ピアノ弾きなので、新しいCDを聞く時などは、ハーモニカよりも全体のサウンドに耳が行く傾向があります。ハーモニカももちろん聞いてはいるのですが、一番に耳が聞き取るのは、全体のサウンド。これが、このアルバムは頭っから最後までかっこよかったです。11曲中、7曲はオリジナル曲というのも素晴らしいと思います。

そして、2回目からはハーモニカに集中して聞いたのですが、こちらもやはりかっこよかったです。センスが良くて、音色のバラエティが豊富で、オリジナルでありつつしっかりブルースしている、そんな演奏です。「大野木さんが上手いのはわかってるし~」と思いながら聞いていても、やっぱり「上手い!」と叫ばずにはいられないという(笑)。

カヴァーには、リック・エストリン(Rick Estrin)のコメントも付いています。非常に的を獲たコメントで、私はリックに激しく同意!

アマゾンなどで購入できる様ですが↓

>ユー・キャン・ドゥ

機会のある方は、ライブやレッスンに行かれることをぜひぜひお勧めします!このブログを読んで来たと言うと、CDにサインをしてもらえます(嘘です。そんなこと言わなくてもして下さると思います)。ものすごく実のあるレッスンをしてくれそうなので、いつか私もレッスンを受けてみたい。大野木さんのライブ情報、連絡先はこちらから。↓

>NOGIOH.COM

2012/11/03

NHL Festival 2012 – その1 ・ Joe Filisko & Eric Noden

Posted in ハーモニカ・プレイヤー, CD tagged , @ 2:31 pm by Yuki

寒くなってきましたが、みなさんお元気でしょうか?

先週末は、NHL のフェスティバルでした。今年の目玉は、なんとなんと、あのジョー・フィリスコ大先生!もう大感激です~。

しかも今回は、ギターのエリック・ノーデンも引き連れての参加でした!私はジョーのライブは何度か観たことがあるのですが、エリックとのデュオの演奏は録音でしか聞いたことがなかったので、これはうれしかったです。この二人の組み合わせは最強!

Strobe Sessions #7: Joe Filisko & Eric Noden

コンサートやワークショップはもちろん最高でしたが、エリックやジョーがギターを弾いてくれてした深夜のジャムがまた良かったです。更に私は、ずうずうしくも、ずっと練習していたトレイン・サウンドをジョーに聞いてもらって (恥) ちょっとレッスンもしていただきました。感謝感激です (涙)。

写真はホテルのバーでエリックを囲んでのジャム、それから、私がジョーにトレインを教えてもらった後、「次僕!僕の番!」 と言ってジョーにいろいろ教えてもらっている夫。

新しいアルバム、”Missed Blues Train” はまだあまりネットに出回っていない様なので、今日のおすすめは日本国内で買える、I. C. Special。素敵すぎ。

2012/07/20

Gettin’ Out of Town のコピー

Posted in ハープ日記, 自分の録音・録画 tagged , , , @ 10:59 am by Yuki

けっこう長い間 (かれこれ半年以上) 練習していた “Gettin’ Out of Town” を録画してみました。言わずとしれたサニー・ボーイ2世の曲ですが、私がやったのは、リック・エストリンのバージョンです。

今回、歌は入れなかったのですが、歌がないとハーモニカが休めないので、かえって大変だということが判明しました (笑)。

ビブラートをかけるべきところでかけていないとか、リズムの入れ方が違うとか、原曲と微妙に違うところもありますし、その他にも色々問題はありますが、お暇な方はご覧になってください。楽しんでもらえるとうれしいです。

ハーモニカは、Hohner Thunderbird のCを使っています。

原曲は、リック・エストリンの “On the Harp Side” というアルバムに入っています。このCDは、数年前に大野木一彦さんが京都からはるばる送っていただきました。大野木さん、ありがとうございます。大変役に立っています。

2012/06/28

勝ち組

Posted in ハープ日記 tagged @ 12:50 pm by Yuki

昨日、ものすごく腹の立つことがあったので、仕事の後、ベイリーズをぐいっと飲んで、最近気合いをいれて練習しているリック・エストリンのコピーを、頭から最後まで(14コーラス)通して2回思いっきり吹いたら、ちょっと気分がすっきりしました。

楽器を演奏すると、精神的にも肉体的にも開放される、ということももちろんありますが、昨日みたいな事があった日は、嫌なことをされた相手に対して、「てめーの人生に音楽なんてねーだろ」 という、ちょっとわけのわからない優越感を感じたりもして、気分が良くなります。非常に小さい人間ですみません、すみません。でも、それくらい思わなきゃやってられないことも、人生多々ありますね。

音楽があれば、人生勝ち組。

2012/06/25

More Paul Lamb…

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , , , @ 11:16 am by Yuki

先日に引き続き、ポール・ラムのクリップをもうひとつ。キム・ウィルソン、リック・エストリン、ジェリー・ポートノイとジャムをしている模様です。ポール・ラムの演奏は、相変わらずぶあついトーンでスウィンギー。

しかし、ジェリー・ポートノイは今回もまた、自分が演奏している時も他の人が演奏している時も、見事な棒立ち状態です。この人は本当に、こういう時くらいもうちょっと楽しそうにできないものなのか。まあよく見ると、ちょっとは揺れたりしてるんですけどね、それにしても。

そんな君が好きだ。

2012/06/06

悪いもん見ちまった

Posted in ハープ日記 tagged @ 9:05 am by Yuki

クイーンの即位60周年記念で、4連休だった英国。私はフリーランスの身なので2連休でしたけれども、日曜日は仕事がお休みだったので、友達に誘われてストリート・パーティーに行って来ました。

パーティーでは生バンドの演奏があって、ポップ/ ロックのヒット曲ばかりだったのですが、たまにはこういうのもいいか・・・と楽しんで聞いていました。しかし、アンコールに演った “Sweet Home Chicago” で、バンド崩壊。こんなにひどいブルース、久しぶりに聞いた!というくらい崩壊してました。「ボーカル、リード・ギター、サイド・ギター、ハーモニカ、サックス、キーボード、ベース、ドラムスがそれぞれ好き勝手に演奏することによって生まれるノイズ」 と言えば、少しはそのひどさを想像していただけるでしょうか。悪いもん見ちまったって感じです。後ろで夫が 「ロバート・ジョンソンが気の毒だ・・・」 とぼそっと呟いていたのが聞こえましたけれども、ほんと、ローバート・ジョンソンさん、すみませんすみません。

ブルースってシンプルですが、上手く演奏するのは難しいですね。私はモダン・ブルースもすごく好きでよく聞くので、「古いもの以外はダメ」 という考え方では全くないのですが、ブルースがブルースとして成り立つには、やはり守らなくてはいけない最低限のラインがあると思います (ジャズの人たちがよくやる、「フォームとしてのブルース」 となると話はまた別ですけれども)。

じゃあどうしたら、音楽のスタイルとしてブルースを演奏できるようになるかというと、それはやはり、ブルースという音楽を作り上げた先人たちの演奏や、その先人の演奏を研究し尽くした現代のプレイヤーの演奏を聞き込んで、コピーして学んで行くしかないと私は思います。先日のバンドの演奏は、「この人たちはたぶん、ブルースなんて普段聞かないんだろうなあ・・・」 というような演奏でした。なんでブルースなんか演っちゃったんでしょうか。まあ、ブルース・ブラザーズなんかで有名な曲だからだと思いますけど、それにしても。

そんなわけで、ダサダサな演奏にならないように、練習に励む日々です。と言っても、相変わらずリック・エストリンのコピーと、トレイン・イミテーションが中心ですけれども。進歩ないなあ・・・。でも、こういう地道な練習なしに、ブルースは演奏できないと思うんですよ。昨日はリック・エストリンを4コーラス、聞き取りをして暗記をしました。これから細かい部分をチェックして練って行きます。コピーは大変ですが楽しい!

2012/01/03

New Year’s resolution

Posted in テクニック, ハープ日記, 音色 tagged , @ 1:38 am by Yuki

あけましておめでとうございます。

みなさま、よいお年を迎えられましたでしょうか。私は友達の家で楽しく年越しをしました (こちらでは家族と過ごすのはクリスマスで、年越しはパブへ行ったり友達と過ごしたりする人が多いんです)。その年越しパーティーで行われた曲名当てクイズでは、映画 「12モンキーズ」 のテーマを当て、なかなか幸先の良いスタートとなりました。テリー・ギリアムはすごく好きな監督なので、「12モンキーズ」 を当てて年越しとなったのは非常に嬉しいのですが、新年がテリー・ギリアム的悪夢の年にならなければいいけれど・・・と、実はちょっと不安だったりもします。

さて、年が明けて気分も新たに、今年は新年の抱負を宣言してこのブログを始めることにしました。もうちょっとまめに部屋の掃除をしようとか、甘い物を食べすぎないようにしようとか、あまりぐうたらしないようにしようとか、もう少し社交的になった方がいいとか、私の生活の改善点を挙げたら切りがないのですが、このブログは一応ハープ・ブログということで、ハーモニカについての抱負を述べたいと思います。こほん (咳払い)。

ということで、2012年の抱負。

「初心に帰る」

です。

先日、Hohner の Thunderbird を手に入れたと書きましたが、この楽器を吹き始めてから、「音色」 ということをより意識するようになったんですね。まあ当たり前のことではありますが、ロウ・キーのハーモニカをきれいに鳴らすには、口や喉の開き方や身体への共鳴のさせ方 (英語では reaonance chamber という言い方をします。) を少し変えなければならないということに気がついて、それから、普通の (ロウ・キーではない) ハーモニカに戻った時にも、以前よりこの reaonance chamber の作り方を意識するようになりました。音色に集中してロング・トーンの練習をしたりなど、正に初心に帰る、です。

それから、これは先日も書きましたが、Thunderbird を吹くようになってから、リズム演奏が楽しいんです。何といってもリズム演奏はブルース・ハープの核となるもの。ということで、今年は音色の改善と共に、リズム中心の演奏方を磨いて行く予定です。まずはサニー・ボーイ2世のコピーから始めるつもりだったのですが、やっぱり (予想した通り) これは難しくて歯が立たなかったので、サニー・ボーイIIスタイルで演奏しているリック・エストリンの曲のコピーから始めました。リック・エストリンができるようになってくるにつれて、サニー・ボーイIIもわかりやすくなってきました。サニー・ボーイIIとリック・エストリンに限らず、モダン・ハーピストの演奏を学ぶことによって、ODBG (Old Dead Blues Guys) の演奏がわかりやすくなるということはあると思います。例えば、キム・ウィルソンがリトル・ウォルターの、ジェリー・ポートノイがビッグ・ウォルターの演奏への導き役となるというようなことが。そういう意味でも私はやはり、たまにいる 「古い物以外は全てダメ」 的な考え方の人はもったいないなあと思います。

今年も古い物から新しい物まで、色々混ぜてブログを書いていく予定です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。ハープ・ラバーのみなさま、ブルース・ラバーのみなさまにとって、素敵な一年となりますように。

2011/05/20

動きがかっこいいハーピスト番付 ・ 本編

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , , , , , , , @ 8:06 am by Yuki

ブルース・ハープ界の色男たち」 に続く、くだらない企画シリーズ第二弾。ということで今回は先日の予告通り、動きがかっこいいハーピスト番付の本編です。では、さっそく行きますよ!

第5位は、片足ロッド

>Rod Piazza

片足に重心をのせて、もう一方の足でリズムを取る姿がかっこいい、ロッドおじ様でございます。0:31 あたりで足元が写ります。ライブ見て惚れそうになりました。「このボーカル・マイクの持ち方はどうなんだろうか?」 という多少の疑問もあばたもえくぼの、最高にセクシーな63才。

第4位は、踊るビッグ・ウォルター

Big Mama Thornton, John Lee Hooker, Big Walter Horton & Dr Ross

以前にも書いたことがありますが、この踊るウォルター様は本当に素敵です。ビッグ・ウォルターって、(残っている他の映像を見る限り) あまり体を動かさなで演奏することが多いと思うのですが、そのイメージとのギャップが良いです。みなさん、女性を落とすにはギャップ、ギャップですよ!あ、でも狙ってやってもだめなんですけどね。

第3位は、トルネード・デニス

Dennis Gruenling – Sweet Home Chicago – Gloucester Blues Festival

うちの夫がデニスのライブを始めて見に行った時、私は日本にいたのですが、ライブの後に、「デニスすごかった!トルネードみたいだった!蛇みたいだった!」 という興奮した電話がかかってきました。その時はなんのこっちゃと思っていたのですが、翌年にライブを見て納得。これはその時の映像ですが、今見てもやっぱり惚れ惚れしちゃいます。シャッフルのリズムに合わせて身体がぐわんぐわんうねる様に動くその姿はまさにトルネード。身体をくねらせながら口を開ける様子は威嚇する蛇 (2:35 あたりくらいからがわかりやすいかと思います)。ちなみに、夫はこのクリップを見るたびに、デニスがこの時自分のアンプを使ったということを自慢します (笑)。私は一緒にピッツァを食べに行ったことが自慢 (爆)。

第2位は、バタ足キム

Kim Wilson, Charlie Musselwhite, Mark Hummel

キム・ウィルソンって、一見演奏している音楽とは関係ないようなところで足を上げたりバタバタさせたりぶらぶらさせたりしますよね。ハープ吹きの夫によると、「この感覚はすごくよくわかる」 とのことですが、私にはどうしてこうなるのかというのは未知の世界であります。でもやっぱりかっこいい。0:52 あたりで、思いっきり盛り上げた後に見せるちょっと攻撃的な表情もいいですね。ステージ上の存在感と歌の上手さも含めて、この人はやっぱり現代ハープ界の王者。

輝く第1位は、役者・サニーボーイ・ウィリアムソン II

Sonny Boy Williamson – Nine below zero

このサニー・ボーイ2世のクリップを見るたびに、大うけ (良い意味で。) する私です。ドレスアップしてお行儀良く聞いている観客がまたおかしい。最後の足の伸びもポイントが高いです。私は演奏家というのは、自分自身のストーリーを自分自身の言葉で語る役者のようなものだと思っています。歌詞がある場合はもちろんですが、歌なし、楽器だけの演奏でもそれは同じで、レッスンでもそういう話をよくします。このクリップのサニー・ボーイ2世の雰囲気の作り方はすごいですね。演奏を始める前から曲の世界に入り込んで、その空気に観客を飲み込んでいく様は、クラシックの演奏家にも似たものがあります。ということで、めでたくこの方が1位!

さて今回、特別賞もあります。

特別賞は、尻振りジュニア・ウェルズ

>Junior Wells – What’d I Say.mpg

ジュニア・ウェルズは激しいパフォーマンスの映像がけっこう多く残っているので、それを1位から5位までに入れても良かったのですが、今回私が取り上げたかったのはハーモニカを吹かずに “What’d I Say” を歌って踊りまくるクリップだったので、特別賞ということにしました。のっけからハイテンションで首を振るジュニア・ウェルズ。ん~感じてますね~バックビート。それからすぐにお尻をふりふりする様子がアップになりますが (0:21 と 0:45 あたり)、なんでしょうか、やっぱりカメラの人は目が行っちゃったんでしょうかね。グッド・ジョブです。2:12 あたりからもかなり振ってますね。まさに特別賞にふさわしい強烈なパフォーマンスです。

それから、オギさんに悪知恵を入れられて、激励賞というのも作りました。この賞は、動きがかっこ悪いハーピストに与えられるものです。

激励賞は、棒立ちジェリー

>Muddy Waters – Blow Wind Blow

ジェリー・ポートノイのファンのみなさま、どうか怒らないでくださいね。このブログでも書いてきた様に、私もジェリーの演奏は好きなんです。なんですが、この人はなぜにいつも、ほとんど直立不動なのでしょうか?ちょっと前かがみで上半身が固まっている感じで、肩もこりそうだし・・・。このちょっと抑制した感じがジェリー・ポートノイの良いところなのかもしれませんが、たまに 「Go Jerry! Go wild! Go crazy!」 と激励の叫びを上げたくなることがある私です。不自然に動き回るハーピストよりはずっと良いですけどね。それに何しろ、演奏が上手ければ身体の動き方なんてどうでも良いことなのですが。しかし何ですね、現在も素敵ですが、この頃のウィリー・スミスはかっこいいですね。セクシーですね (またそういう話・・・)。息子のケニー君もお父さんの若い頃にそっくりで、男前であります。

みなさま、独断と偏見による 「動きがかっこいいハーピスト番付」、いかがでしたでしょうか。みなさまのご想像通りデニスが1位でも良かったんですけどね、今回はセクシーさに限らないかっこよさということで、こういう結果となりました。でもやっぱりこういう番付は、生でライブを見たことのある人が入っちゃいますね。リック・エストリンなんてライブを見たら、すぐさまトップになりそうです。この方のライブはぜひぜひ見てみたい。こういう写真だけでもう大うけ。

くだらない企画にお付き合いありがとうございました。

2010/10/15

リトル・ウォルターのコピー

Posted in ハーモニカ・プレイヤー, ハーモニカ以外 tagged , , , , @ 3:25 pm by Yuki

エリック・クラプトン (Eric Clapton) の新しいアルバムにキム・ウィルソン (Kim Wilson) が参加しているというので、Spotify で聴いてみました。キムが演奏しているのは、リトル・ウォルター (Little Walter) の “Can’t Hold Out Much Longer” と、スヌーキー・プライアー (Snooky Pryor) の “Judgement Day” の2曲。”Judgement Day” の方は、キムらしいフレージングの演奏で、「さすがキム!」 などと思ったりしたのですが、”Can’t hold Out Much Longer” のイントロとソロは、かなり厳密なウォルターのコピー。「キム・ウィルソンがリトル・ウォルターを正確にコピーするとどうなるか」 という点としてはおもしろいですが、私は個人的には、キム自身のテイストをもっと取り入れた演奏の方が良かったのでは?と思います。ブルース・ハープを学ぶには、オリジナルを一音一音正確にコピーするという行為は欠かせないことではありますけれど、最終的には自身のテイストで演奏するというアプローチの方が私の好みです。

リトル・ウォルターのコピーで私が特に好きなのは、リック・エストリンとロッド・ピアッツァ。リック・エストリンのこの “Juke” は、とりわけすごいと思います。
Rick Estrin & the Nightcats “Juke”

キム・ウィルソンも “Oh Baby” などはすごく好きです。先日話題にした Amanda’s Rollercoaster では、デニスが “Juke” をサード・ポジションで演奏しているクリップがありましたね。これもおもしろかったです。(このクリップは最近、YouTube から消されてしまったようで、残念です!)

全くの余談ですが、エリック・クラプトンといえば、彼が70年代に公の場 (自身のコンサート会場) で、人種差別的発言をしたことは有名な話ですね。イギリスにおける移民問題についての発言でしたが、その内容は、「イギリスは白人の国であって、有色人種の移民を受け入れるべきではない」 という、人種差別以外の何物でもありませんでした。更に彼がそこで使った言葉は、”black wogs”, “fucking Jamaicans”, “coons” など、軽蔑に満ちたひどいものばかりです。クラプトンはその後、「自分は人種差別主義者ではない」 と言ってはいますが、このコンサートでの発言を撤回したり、謝罪の言葉を述べたり、などということは今日までしていません。数年前においても彼は、移民問題に対する自分の意見は変わらないし、自分はやはり Enoch Powell* を支持する、という発言をしています。

有名なミュージシャンの中には人格に問題がある人も多いので (日本にも、障害者いじめをしていたことをインタビューで悪びれる様子もなく話していたミュージシャンなどがいますね。)、そういう意味ではさほど驚くべきことでもないのかもしれませんが、ブルースなどのブラック・ミュージックを演奏して金儲けをしているクラプトンがこういう発言をしたというのは (彼がブルースという音楽を世に広める貢献をしたという事実はあるにしても)、やはり許せないことであると感じます。

おそらくクラプトンは、ブルースという音楽に本当に魅せられたからこそ演奏しているのだと思うし、黒人のブルース・ミュージシャン達を尊敬しているのだろうとも思います。でもそれと、自分の国に移民を受け入れることとは、彼の頭の中では別の問題なのだと思います。黒人の音楽は好きだけれど、自分の国に黒人が増えるのは困るのだ、と。そういう考え方の人が世の中に存在するということは、日本という移民に対して閉鎖的な国で育った私は、なんとなく想像ができます。

* イノック・パウエル。イギリスの保守派の政治家で、その移民問題に関する演説は人種差別的であるという物議をかもし出した。クラプトンはこの70年代のコンサートで、パウエルを支持するという発言をしている。

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