2013/02/17

Steve Baker in the house!

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged , @ 2:43 pm by Yuki

ネットがダウンしていたので、ブログの更新ができませんでした。というか、電話回線自体が落ちていて、非常に不便な一週間でごさいました。こんな時は、修理に来てくれた電話会社のおじさんがヒーローに見えます。様々な色のついたわけのわからない回線を正し、ちゃっちゃっとなおして行ったおじさん、私はあなたを本気で尊敬します。あと、私の車のメンテをしてくれた男の子とかも(つなぎ着ていてかわいかった。いや、これは関係ない。全く関係ない)。

そんなわけで、かれこれ2週間ほど前の話ですが、スティーヴ・ベイカーから夫に「今晩時間ある?」という連絡が届きました。スティーヴはドイツ在住なのですが、イギリスを訪れている最中で、この日は私達の住む街に滞在していたそうなんですね。ちょうど日曜日で、Eddie Martin(イギリスが誇るブルースマン。このブログにも何度か登場しました。)のライブがあったので、夫がエディに即電話。そうして、エディ・マーティンのライブにスティーヴ・ベイカーがゲスト参加する、という豪華な一夜ができあがったのであります。

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久しぶりにスティーヴのハーモニカを生で聞きましたが、やっぱり良かったです!パワフルでユニークなサウンド。今回は特に、ビブラートがいいなあと思いました。ビブラートって本当に個性が出るので、「この人の演奏は好きだけど、このビブラートはちょっと好みじゃない」ということが私は(みなさんそうかも知れませんが。)よくあるのですが、スティーヴのビブラートは素敵でした!

YouTubeで検索したら、つい数日前にアップされた、イギリスでのライブのクリップがあったので、今日はそちらをば。

>Steve Baker – She Used To Be Beautiful (but she lived her life too fast)

>Steve Baker – One Drop Blues

ストリートで長く演奏していた方なので、彼の音のパワフルさはそういうところから来るのかなあ、と思ったりもします。

2012/08/27

Steve Baker

Posted in ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 10:44 am by Yuki

お久しぶりです。しばらく休暇でアムステルダムに行っていました。帰ってからもホリデー気分がなかなか抜けなくて、頭がぼーっとしています。

今回の旅行の目的の一つは、アムステルダムに住む友人に会うことでした。彼もハープ吹きなので、連日ジャムをしたり音楽の話をしたりして過ごしたわけですが、その中で特にもりあがったのが、スティーヴ・ベイカーの話。

スティーヴ・ベイカーといえば、Hohner の製品開発 / 改善をしたり、CD付き教本 (すごく良いです) を出版したり、Hohner の工場があるドイツはトロッシンゲンで毎年ハーモニカ・フェスティバルを開催したりと、精力的にブルース・ハーモニカ界に貢献している人ですが、演奏の方もすごいです。生音がパワフルだし、いろんなスタイルの曲をテイストフルに演奏する人だと思います。

ラテンっぽいのも、
Steve Baker (Harmonica) – Latin Jam

ファンキーなのも、
County Jail

ダーティーでごりごりなブルースも、
Abi Wallenstein, Steve Baker & Martin Roettger in Moscow #2

すごい、すごい。YouTube では見当たりませんでしたが、ラグタイムみたいなのをやらせてもすごく上手いです。

オーバー・ブロウなどのテクニックも使うし、音楽的知識 (インターバル、スケール、コード音、ポジションなど) もものすごく持っている方ですが、演奏する音楽はテクニック中心、理論中心、という感じはしなくて、すごく自然です。それでいてオリジナルでユニーク。「オーバー・ブロウがもっと上手くできるようになったら、こんなふうに使いたい」 と私が思う、数少ない (オーバー・ブロウを使う人は最近ではたくさんいますが、テイストフルなブルースを演奏する人はあまりいないと思う。) ブルース・プレーヤーの一人です。

スティーヴとは何度かお会いしたことがあるのですが、またワークショップに参加したり、レッスンを受けたりしたいなあと、最近強く思います。

2009/04/15

Marine Band Crossover

Posted in ハーモニカ tagged @ 10:48 am by Yuki

少し前に、ハーモニカおたくご用達のメーリングリストで、近々発売されるマリンバンドのニュー・モデルが話題になっていました。その名も、マリンバンド・クロスオーバー (Marine Band Crossover)。

Marine Band Deluxe や Marine Band SBS など、ホーナーの製品開発に深く関わって来たスティーヴ・ベイカー (Steve Baker) が、メーリングリストでこの新製品についての説明をしていました。以下は、スティーヴによる説明の要約ですが (本文ではもっと詳しく説明されていました。)、「~なのだそうです。」 という表現はまどろっこしいので省かせていただきます。

marineband_crossover

スティーヴは18ヶ月前に、密封加工とラミネート加工がされた竹製のコームを試して、その吹いた感触と感度に直ちに惚れ、ダイアトニック・ハープに竹製のコームを使うことをホーナーに勧めました。その後、色々なテストを重ね、去年の秋に、Howard Levy、Joe Filisko、Michael Timler を交えて、ブラインド・テストを含む様々なテストを実施。結果、竹製コームが、プラスティック製や梨木製のコームにかなりの差をつけて、総合的に高い点数を獲得しました。それを受けて、ホーナーはマリンバンドの新しいモデルに竹製コームを使うことを決めたのであります。

チューニングは、スティーヴ (ホーナー) が呼ぶところの “new compromise tuning” です。これは、従来のマリンバンドのチューニング (compromise tuning) と equal temperament の中間に位置するチューニングで、全ての3度 (2、5、8 ブロウ、3、7 ドロー) がequal temperament のそれより6セント低くチューニングされており、更に、ドロー・コードの7度は equal temperament にチューニングされています。結果、スムーズな響きのコードを保ちつつ、ファースト、セカンド、サード・ポジション以外のポジションを演奏する場合にも、ほどよく調和のとれた演奏が可能となる仕上がりになっています。

60ドル (約5,900円) というのはちょっと高いという意見に対しては、確かに安いとは言いがたいけれど、ジョー・フィリスコの 「ホーナーがこれまで作った中で最高のハーモニカ」 という意見を踏まえて、(少なくともスティーヴ自身にとっては) その値段分の価値がある製品であると言っております。

Marine Band Crossover が入手可能となるのは、アメリカではSPAH (ハーモニカ・フェスティバル) の行われる8月中旬、ヨーロッパではその1~2ヶ月前の予定。楽しみですね。

2008/10/13

筋力

Posted in ハープ日記, ハーモニカ・プレイヤー tagged @ 4:47 pm by Yuki

旅行に行っていたり、風邪で体調を崩していたりで、まともな練習をしない日が2週間ほど続きました。しかし楽器って、練習しないと目に見えて弾けなく (吹けなく) なりますね。小さい頃ピアノを習っていた先生が、「1日弾かないと、下手になったのが自分でわかる。2日弾かないと、普段聞いている人 (先生や家族など) にわかる。3日弾かないと、誰が聞いてもわかる」 なんて恐ろしいことを言っていました。まあこれは極端な話ではありますが、それにしても、練習をしないと見る見る技量が落ちていくというのは真実だと思います。

5月にドイツに行った際に、スティーヴ・ベイカー (Steve Baker) と食事をする機会がありました。いろいろと興味深い話を聞いたのですが、中でも印象に残ったのが、彼の現在の練習は、「2時間のギグに耐えうる身体を保つためのフィジカルな練習のみ」 だという話です。耳コピやインプロヴィゼイション (アドリブ / 即興) などの練習をする必要のない (もちろんそのような練習を必死でした時期もあったはずだとは思いますが。) スティーヴのような熟練したプレイヤーでも、その技量を保つための練習は欠かせないんだなあ、と感慨を覚えたのであります。ランナーが走らないと筋力や肺活力が落ちて走れなくなるように、楽器の演奏においても、練習しないと演奏に必要な身体の機能 (ハーモニカでは主に喉や舌の筋肉や肺活力) が衰えてしまうのです。

これは、私の本業であるピアノにもあてはまります。実は今、クラシックのちょっと大切なコンサートが目前に迫っていて、その練習に追われているのですが、こういう本番の前は、私はいつも、手を鍛える練習を普段よりもたくさんします。数時間の曲の練習の他に、スケールやアルペジオ、その他もろもろのテクニックを最低でも1時間は練習に取り入れます。すると、手の筋力がアップするのが日々感じられ、曲のテクニカルな面での練習も少ない時間で済み、本番にも良いコンディションで臨めるというわけです。先週末はバンドのライブがあったのですが、毎日手を鍛えていたので、指が恐ろしいくらいに回る回る。このところブルースの練習なんてしていなかったのに、おかげでなかなか良い演奏ができました。

私はピアノ弾きなので、ハーモニカを演奏すると、「やっぱピアノ弾く人は覚えが早いね」 などと言われることがけっこうあります。確かに、演奏に必要な基礎的な知識を既に持っているという面でそれは一理ありますが、逆にピアノ弾きであることが弊害になることも実は多いのです。更に私は、ハーモニカの演奏においては致命傷ともいえるハンディキャップも背負っています。これは、小さな頃から音楽を学んできたことによるものです (このことについては、何れ改めて書きたいと思っています)。

ピアノ弾きであることがハーモニカの演奏に役立っていることがあるとしたら、それは私が、「楽器の演奏は練習なしでは絶対に上手くならない」 ということを身に染みて知っているということだいう気がします。